AmebaからDMMへ...二次元の世界にも「AV落ち」の概念が生まれる

2015年04月07日 Ameba AV落ち DMM 二次元

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 サービス終了した一般向けのソーシャルゲームが、配信会社を変えて18禁ゲームとして復活した事が話題になっている。元となった作品は、サイバーエージェントが開発し、2013年2月から配信していた『あいこん 47都道府県アイドルコレクション』というスマホ用ソーシャルゲーム。このゲームはプロデューサーとして全国のご当地アイドルをスカウト・育成して成り上がり、NO.1アイドルグループを目指すという内容だったのだが、2014年2月をもってサービス終了。どうも最後まで登場しなかった都道府県もあったようだ。

 と、ここまでならば玉石混交のソシャゲ業界ではよくある話なのだが、このゲームはDMMが提供する『アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~』という名称のエロゲーとしてまさかの復活を果たし、「二次元アイドルも売れないとAV落ちするのか......」と、同情とも絶望とも付かぬ感情を込めて情報拡散が進められている。

※ このゲームには一般向けと18禁版の2バージョンあり、一般向けが『アイドルうぉーず』 18禁版が 『アイドルうぉーずZ』 となる。

 さて、この一件を三次元の世界に照らし合わせてみると、まだ興味をお持ちでない方でも何か惹かれるものがあるかもしれない。 というのも、これはグラドルやアイドルとして微妙な活躍をしていた女の子が、AV業界に籍を移すまでの経緯に瓜二つなのだ。

●グラドルがAV業界に籍を移すまでの経緯に瓜二つの展開に

 ここに、とある胡散臭い成り上がり系IT企業の企画でデビューを果たしたA子ちゃんというアイドルがいたとしよう。A子ちゃんが華々しい場所で活躍できたのは、デビューのキッカケとなったプロジェクトが動いている間だけ。それが終わると即座にその他大勢の中に埋もれ、1回だけ深夜の "カキタレ大集合" 的なひな壇番組に出演できたのが唯一の自慢。そんな状況では事務所がプッシュしてくれる訳もなく、20代も半ばになるとパチンコ店のドサ回りや、新しく事務所に入った新人のための身代わり枕要員しか居場所がなくなる。 すると事務所から 「このままじゃ何も変わらないから、いっそAVとかどう? 表には出してないけど、実はウチAVの事務所もやってるから、そっちに移籍して名前も変えちゃいなよ」と悪魔のお誘い。こうして "元芸能人" の肩書を持つ "AV女優B子ちゃん" が誕生したのである。

 と、まだゲームに触れてもいないのにこんな妄想ストーリーを思い描かせるのが 『アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~』である。DMMが何より幸運だったのは、この18禁化されて復活という情報が "個々の感情を乗せた形" で波及して行っている点だ。この手のゲームはユーザーをいかにムキにさせるかが肝なので、その最初のハードルをすでにクリアしているのだ。これが固定客として付いてくれれば "まさか" があるかもしれない。

 なんせDMMのゲーム班はとてつもない幸運を持っている。あの空前の大ヒットとなった "某擬人化ゲーム" は、そもそも外部からの持ち込み企画で、DMM内部ではそれを蹴るところだったのだ。それを「その程度のお金だったら投資だと思って出してあげなさい」と、通常ではあり得ない超トップダウン指令が発動してサービス実現に漕ぎ着け、蓋を開けて見たらサーバ増設が間に合わないほどの大パニックに。そんな "持ってる" DMMなのだから、この作品だって万が一は充分に考えられる。

 実は、今回の一件とそっくりな出来事が過去にもあった。世に『夢幻戦士ヴァリス事件』 として語り継がれている悲劇である。 ヴァリスとは、ビキニアーマー萌えを確立させた伝説の美少女アクションゲームなのだが、よりによって何でもありなハードコアエロゲーとして復活してしまい、一部で不買運動まで巻き起こった。 こちらは似ても似つかぬデザイン変更(整形)や、エロ仕様に体型まで変えられ(豊胸)、より三次元に近い悲惨な展開であった。ゲームライターとしてライター稼業を始めた私が、今回の件を知って最初に思い出したのがコレなのだが、DMMがツイているのは無名なアイドル育成ゲームが元ならば条件がまったく違うという点だ。 『ヴァリス』 には強い思い入れを持った大きなお友だちが大勢おり、それがそっくりそのままアンチ軍団と化したが、約1年で配信終了した『あいこん』の場合はそこまで狂信的なユーザーはごく少数だろう。

 という事は「売れない三次元アイドルがAV落ち」という可哀想なお話だけ使い倒せる状況なのである。 今のDMMの力ならば、思い切って『イース』辺りを買い取って、ヤリチン男が行く先々で女をやり倒すアクションRPGに化けさせてもおかしくない。 ただし、それは世間的には 『ランス』 と呼ぶので注意が必要であり、そういう話じゃなくて本当に良かったなと安堵する次第である。

 という訳で、個人的に応援してあげたい 『アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~』 が、今後どのような展開を見せるのかはまだ解らないが、出来れば過去にAV落ちをしたのにまったく鳴かず飛ばずで終わってしまった大勢の女性達の怨念を背負って、なんとか一発風穴を空けていただきたい。

Written by 荒井禎雄

 Photo by アイドルうぉーず~100人のディーバと夢見がちな僕~

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