ところ変われば品変わるとはいいますが、ゲームの世界においてもそのことわざは有効。バイオハザードやファイナルファンタジーシリーズという例はあれど、日本で売れたゲームをそのまま海外で販売しても、鳴かず飛ばずでワゴンセール一直線ということも......。
そこでグローバルで勝てるゲームを作ろうと開発者やプランナーの皆さんは海外でヒットしたゲームの研究に勤しんでいますが、逆に日本の市場とはマッチしないであろうゲームが売れているという事実もあります。
今日はブラックユーモアが許されている世界だからこそスマッシュヒットしたゲーム、「Surgeon Simulator 2013」をご紹介しましょう。
「Surgeon Simulator 2013」、すなわち外科医シミュレータ。第1ステージは心臓移植、第2ステージは肝臓移植、そして第3ステージは脳移植(!?)を成功させなければならないのですが、使えるのは左手だけ。麻酔も手術器具の準備もすんだ段階からスタートしますが、片手だけで肉を切り裂き、骨を除去し、患部を取り除き、新鮮でピチピチのモツに交換しなければなりません。
しかもこの左手を動かすのに、プレイヤーはパソコンのとマウスの両方を駆使する必要があります。このゲームの開発者にはIntuitive(直感的)という意味を辞書で調べてほしくなるほど、ユーザーインターフェースが酷すぎる。内容のみならず操作性の悪さも尋常とはいえません。
さらに、3ステージをクリアすると舞台は救急搬送中の救急車内にチェンジ。アクセル全開で右に左にハンドルが大きく切られ、手術器具が飛び交う現場となります。
ちょっとでも操作をミスすると、交換用の臓器が車外に転げ落ちちゃうことも......。もうムリ! こんなのムリ! でもゲラゲラ笑えるんですよ!
いやあ本気で悪ふざけしているコンテンツって、どうしてこうも楽しいんでしょうね。
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Written by 武者良太
Photo by Surgeon Simulator 2013