石原、猪瀬、青山、生島、落合...60歳超えてケンカ自慢するおじさん 『水道橋博士×町山智浩 がメッタ斬りトーク』(5)

2018年03月07日 水道橋博士 猪瀬直樹 生島ヒロシ 町山智浩 石原慎太郎 落合信彦 藝人春秋 青山繁晴

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「青山繁晴さん、身体から金粉が出るんだって」


(前回からの続き)
博士:で、よりによって、俺の隣に座ったんですよ。通路を挟んで隣。小朝師匠が。俺はもちろん共演したこともあるし、ていうか芸界の中では大師匠ですよ。すぐ気がついてお互いに「どうも! お久しぶりです」ってなって。しかし、今、まさに泰葉の章を書いてる時じゃん。それで、すぐに通路を挟んでるから、立ち上がって行って、「師匠、迷惑をおかけしますが」って。

町山:知ってんだ?

博士:いや、泰葉とボクが今、仲が良いっていうのは、メディアではあちことで言ってたから。けど、師匠はそこは何にも知らなくて、「え、何の話?」って。「泰葉さんと今仲良くさせてもらってるんです」って言ったら......じっと俺を見つめて「あなたにも、迷惑をかけてる?」って。

町山:はははは。

博士:そこから、一回別れたんですよ、ボクは席に引き返した。でも自分の中で忸怩たる思いがあるんですよ、だって泰葉さんの話書いてるんだから、最後の章で。だまし討ちみたいな、俺はそういう卑怯は出来ないんですよ。
 で、師匠のお連れのお隣の方がトイレ行った瞬間、師匠が一人になった時に、もう一回行って、「師匠申し訳ありません!」ってパソコン持っていって、「実はボク『藝人春秋2』っていう本を書いていて、最後の章は師匠が出てきます、泰葉さんの話を書いてるんです」って「お時間をいただくことになりますが、今、この原稿を読んで見てください。俺は卑怯なのは本当に嫌なので、スキャンダルは書いてません。美談しか書いてません。一応、見てください」って。
 そしたら小朝師匠が「それには及びません。人の原稿を見てとやかくは言いません。お座りください」って言って、そこからボクに談志師匠の想い出話と芸談を始めるっていうのが、来週からの文春の『藝人春秋Diary』の方に続きます。

町山:それがね、本の最後は、本当にいい話としてオチるんですよ。

博士:本のラストは談志師匠の「芝浜」だけど、この事件は7月なの。で、今まで寝かしていた。要は、この本の下巻の最後にタイトルに「芝浜」って書いてますけど、その「芝浜」が今度は春風亭小朝によって再び語られるっていう。しかも大晦日って......そこまで凝ってる。

町山:でも誰も気がつかない(笑)

博士:下巻のエピローグのタイトルが「芝浜」で、財布を拾う落語の噺だけど、ちなみに上巻でボクが「タモリの財布」を拾う話があるでしょ。それがフリになっているの気が付きました?

町山:気が付かないよ!!

博士:やっぱり(笑)。でも、信じられる~? って思うじゃないですか。金髪豚野郎って書いてる横にいるんですよ。品川から入ってくるんですよ。もう、目を疑うほど、びっくりした。

町山:へえ~。

博士:井筒監督の話もまさにそれですからね。三谷さんの原稿を書いてたら、井筒監督と、たまたま新幹線で出くわしてって、その原稿を俺が見せるっていう話だから。つまり同じ話なんですよ。井筒監督は読んで、「ジブンなー...」って言って、そこから始まるっていう話なんです。

町山:しかし、博士は偶然で色んな人に会いますよね。

博士:これは、よく言うんですけど、「星座」って言う概念で書いてるけど、色んな人に色んな出来事が起きてて、それは予め決められたような偶然ってことだけど、星座が本当にこのあたりってわけじゃないじゃない、ただ偶然に星がばらまかれてるだけじゃない。勝手に結ぶわけじゃないですか。55年生きてたら、もう既に人生に伏線だらけじゃないですか。実は伏線と付箋を兼ねてるんだけど、物語のページをめくっていくうちに...。付箋と伏線だらけなの。この本。

町山:この人の文章、とにかく韻を踏もう踏もうとするから。事あらば韻を踏もうとする。

博士:漫才師の性(さが)です。ずっとそれを訓練してやってるから。言葉と行動で韻を踏んでいくの。これは、他のみんなにも起きてるけど、俺はそこに対して、ことさらに伏線っていう意識があるから、普通の話も、もしかしたら、これこういう風に繋がるんだなって。

町山:『藝人春秋2』は、そのつながり方がスリリングなんですが、だから、小倉智昭さんの項目読んでて、小倉さんが学生時代に陸上部で100mを10秒9で走ったって書いてあるんですけどね、これ、伏線だと思ったもん。これが青山繁晴の「63歳で100mを12秒4で走る」って自慢に続く伏線かと。で、この本に青山繁晴が出てこないのはどういうことですか。

博士:青山繁晴、週刊文春の連載では書いてたんですよ。しかも後半の方に3週連続で。全部、切った!


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町山:出てこないんですよ、この本の中に青山繁晴。

博士:青山繁晴さんは自民党から選挙に出て、参議院議員になった時に、俺はもうがっかりした。ほら吹きおじさんとして、平均睡眠時間が2時間で、60過ぎても視力が3.5もあって、スキーで腰骨を複雑骨折しても歩いてたとか自慢話がいちいち最高じゃないですか! そっちを書いてた。
 しかも、俺からすると、たかじんさんの代役を務め、自分の政治信条を押し殺しながら、番組の司会をやってた人だったから。それがすごく俺の中では義理があったの。実はたかじんの代役の司会を最初はボクが任されたんだけど、ボクが当時、もう病気だったから2週しか出来なくて、だから義理を感じたのね。
 それに彼は政治家には絶対ならないって言っていたのに。彼の逸話はすごい話の連続だから、それが面白いのに。

町山:だって青山さん、体から金粉が出るんだって。

博士:メタンハイドレートじゃないのそれ?(笑)。サイババだよ。ビブーディ!

町山:その「虎の門ニュース」だっけ? のビデオをネットで観たんですが、青山さんが「金粉出ますよね?」みたいに話すから、居島一平が「え? 金粉ですか?」と聞き返すと、青山さんが「君出ないの?」って驚くやりとりは最高ですよ。お金持ちになっちゃう。金粉出てたら。ねぇ。

博士:だって、青山さんの奥さんなんて、競馬で負けたことがないっていうね。

町山:それ、どんな自慢なの?

博士:だけど、だったら、それだけで大金持ちじゃないんですかって。そこで高額を賭ければ、メタンハイドレートを探す必要がない(笑)。

町山:「63歳の今でも100m12秒4」という自慢も面白いですよね。それはもう60代の日本記録だから。 

博士:今は、青山さんのトンデモ発言を集めて検証する色んな映像がありますから。

町山:普段もいろいろ自慢してるわけでしょ、青山さんは。

博士:それはもう、絶えず......言ってますよ。

町山:どういう顔で聞いたらいいんですか、それ。そういう自慢を。

博士:ほら吹き男爵みたいな感じで、驚いていたらいいんですよ。実際、面白いんですよ。

町山:あ、この人ほらまた吹いてんな~って感じなんだ。

博士:そう。吹いてる人はみんな面白いじゃないですか。洋七師匠なんか、自称、「話すことの90%ウソで10%が作り話」って、それもホラだけど、だから面白いという感覚で、むしろ芸人的に...。

町山:寺門ジモンさんが面白いみたいな。

博士:そうそうそう。ジモンさんが言ってることの、全ての実証は武井壮が出来てるという。ジモンさんは全部脳内妄想でしかないっていうね。


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町山:そういう面白さ?

博士:面白さ。しかも、俺は楽屋が隣だったから、マネージャーが奥さんで、夫婦仲睦まじくやっているんですよ。林家ペーパーさんみたいに(笑)。でも、それは芸人ならね、許されるけど......。政治家は問題ありですね。

町山:『藝人春秋2』のジモンさんの章、すごいですね、俺は絶対負けないって、なぜなら闘わないからだって。

博士:歴史上、俺と同じ境地にいるのは、宮本武蔵と大山倍達とヒクソン・グレイシーしかいないという。

町山:ヒクソン・グレイシーを呼んで来いっていう話だよね。

博士:そう。でも今まで闘ったことはないっていうんです。理由は相手が逃げるから。

町山:わっすげ、逃げるのは自分じゃなくて、ヒクソンだと。

博士:そう。あと山の中じゃないと闘わない。

町山:山にいるとなんで強いんですかって聞かれたら、森が守ってくれるって。木とかが動いて守ってくれるって。もののけ姫かよ。

博士:本当すごいでしょ。あの話は、ジブリっぽい。おとぎ話ですよ。

町山:すごいね。聞いてる人もいるんだもんね。

博士:雨の中に傘を差さずに立って、体温で皮膚ごと乾かす練習をしている。それで高熱を出して入院している(笑)。めちゃ面白いよ。最終的には俺の存在は、神だって言い出すんだもの(笑)

町山:ジモンさんの話って、どんな顔して聞けばいいの? 笑っちゃうじゃん。

博士:そりゃあ笑いますよ。オオウケです。

町山:やっぱ笑われると心外な顔するんですか? 青山さんとかジモンさんとか。

博士:やっぱお笑いの持ってる自意識、本当に自慢話が受けてる時、俺こんなことやったたんだよ、みたいな。悪趣味で語ってるけど、受けてたらいいけど、これほぼセクハラだからね、みたいなのも、あるわけじゃないですか。そういうのって人間の意識の中にあるなあと思って。興味深く聴くんです。それを面白がるわけじゃないですか、基本は、ボクの場合。
 例えば、上杉隆がオナニーしたことがないっていう。

町山:オナニーしたことがないって、それ自慢すること?

博士:それって、どんな嘘なんだ。中学生がよく言いますよね。

町山:それで尊敬されると思ったのかね? 「すごいっすね!上杉さん! あこがれる!」なんて誰も言わねって。なんか勘違いしてるよねえ。

博士:でも、確実に言ってるからね。TBS『キラ☆キラ』のレギュラーだった頃、青山の料理屋で小島慶子と一緒に食事して、「僕は何年間オナニーをしたことがない」って。

町山:マジ、中学生かもしれないね。

博士:Abemaで村本くんの番組で上杉隆と対決する時に、数ヶ月待たされて、最終的に上杉隆が大統領選の取材だって言い出して、実現できなかったけど、あの時、ボク、山のような資料を作って......。

町山:上杉隆に対しては、とにかくオナニーだけを徹底的に追及してほしいです。たまった精液はどうしていたのか。毎回、夢精していたのか。その部分だけを徹底的に追及してくださいよ。

博士:そのAbemaの対談前日に、町山さんに連絡したら、今日と同じことを俺にずっと言ってたんですよ。やっぱり同じ人だね(笑)。いや、でも、番組でオナニーだけで1時間の追求は...(笑)。って言って。

町山:だって乙武くんだって絶対してるぜ~? いや、もう本当に許せないなあ。上杉がオナニーしたことない自慢。

博士:町山さん、こういう部分がガチンコなんですよ。オナニーだけに(笑)

町山:青山さんの体力自慢とか聞いたときに笑います? その場で。

博士:いや...それが英雄譚としても聞こえるじゃないですか。

町山:ああいう人たちって必ずケンカ強い自慢するね。

博士:する。する!!(笑)橋下徹も慎太郎も必ず自分がケンカが強いって話をする。

町山:いちばんすごいのは落合信彦がブルース・リーに勝ったって話。

博士:(笑)。今の人知らないだろうけど、落合陽一のお父さんね。『2039年の真実』って本を書いて、アサヒスーパードライのCM出てた、大ベストセラー作家にして自称(笑)ジャーナリスト。

町山:マジでブルース・リーに勝ったって言っちゃってんだもん。

博士:そういうのを全部調べるのが好きなんだなー俺は。生島ヒロシさんがベニー・ユキーデと戦いそうになった話とかね。ここにも書いたけど。


(下巻 P20)
 法政大学を中退後、20歳で単身渡米し空手のインストラクターとなる。『筋肉番付』『スポーツマンNo.1決定戦』で何度も優勝したケイン・コスギの父にして後に『ニンジャ』シリーズで一世を風靡するショー・コスギと共に、この頃、全米各地を空手ショーで巡業した。
 そして当時、世界的に有名だったマーシャルアーツの王者〝怪鳥〟ベニー・ユキーデと、ロスのオリンピック・オーデトリアムで対戦が決定!! 
 ......したのだが、最終的には双方の諸事情により流れたという。
 ベニー・ユキーデはその後、ジャッキー・チェンの主演映画『スパルタンX』で敵役に抜擢される。そのスタントの美麗さからジャッキーが自らの後継者に考えたほど、映画界においても次代のアクション・スターとなり得る逸材だった。
 このあたりの詳しい話は、ボクも共演するたびに何度も生島ヒロシ本人に語ってもらっている。その際、「もしロスの試合が決まっていたら、生島さんが『スパルタンX』にジャッキー・チェンの敵役で出演していたかもしれませんね!」とボクが振ると、「それは、なりゆきとしたら、そうなっちゃったかもねぇ!」と一切異を唱えず、満更でもなさそうに目を細めたのだった。


町山:それも『藝人春秋』に書いてあったね。でも、ケンカの強さ自慢する人って、本当に多くて嫌だね。

博士:生島さんのは可愛いですよ。それに、たけしさんの場合は本当に強いからね。そうそう。だけど、小倉さんの100メートルの記録、あれなんかは国会図書館まで行って調べてるから。

町山:10秒9あった?

博士:もちろんあった! 紙(髪)だけに抜けてなかった!(笑)。調べる方も調べる方だけど。

町山:でも青山さんは63歳の日本記録だよ。本当にホラ吹き。でも、博士が青山さんの話を『藝人春秋』に載せなかったのはなぜ? 一緒に仕事してたから、義理があるからってことなの?


博士:......それは思っていたなー。あの頃は義理は感じた。

町山:一緒に仕事してた義理だと。でも青山繫晴って、今、政治家だよ。参議院だよ。二千何百万とか年収もらってて、それでメルマガ12万円で売ってるんだよ。おかしいだろそれ。300億円くらいかけて、硫黄島の遺骨掘らせてるんだよ、でも全然出てこないんだよ、税金だよ? どう考えてもおかしいんだよ。メルマガだっておかしいじゃん。俺メルマガやってる奴一人も信じないからさ。

博士:おれ! おれ! おれ!! やってる、やってる!!
(有料メールマガジン『水道橋博士のメルマ旬報』月3回発行中。月額は500円)

町山:言ってない、言ってない(笑)。博士には! でも、ああいう信者抱え込みビジネスを議員がやってるの、おかしいだろ。自分で金粉出せるんだから、金要らないだろ。ゴールドフィンガーだよそれ。007が言いますよ。青山さんそれ、刻々と体中が金粉に覆われて、死んでしまいますよ。

博士:青山さんの金粉ショーやりたいなー!! それで、サブタイトル「ゴールドフィンガー」で本を書きたいなそれ。ちなみに、俺、『浅ヤン』で、ヒロミチナカノの『金粉マラソン』ってやってますよ。

町山:なにそれ?

博士:世界的なデザイナーのヒロミチナカノが、たこ八郎と顔がそっくりだから、テリー伊藤が昔、やり遂げられなかった、たこ八郎の金粉マラソンの企画を復活させたの。『たこ八郎、死亡遊戯 幻の金粉マラソン復活』って企画。

町山:くだらない!
 まあ、金粉塗っても死なないけどね。そしたらタモリさんもやっているから死んでるはずだから。
 で、博士は青山繫晴のこと載せるべきだったよ。国会議員なんだもん。やっぱりさ、権力者とかそういう人はおだてて馬鹿なことやらして、みんなのさらし者にするのが、お笑い芸人の仕事でしょ。はっきり言って。

博士:うん、うん。でもお笑い界で、今、そういうことは俺しかやってないと思いますよ。......爆笑の太田くんは一応やってるかもしれないけど。

町山:太田くんは一応やってるね。

博士:彼らは、時事ネタをしかも、テレビでやっている。基本スタンスはリベラルだし。ボクと一緒。それを俺は場所としては、テレビで漫才を演るのを辞めたって宣言しているから、週刊文春の連載でやってるけど、哀しいかな、ほぼ反響ないですよ。

町山:猪瀬直樹さんに関しても、博士はおだてて面白いこといっぱい言わせてるんだからさ、どんどん露出していけばよかったんですよ。


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博士:猪瀬さんに関しては町山さんの一節、この本で引用しているけど、「猪瀬さんの本1冊も読む必要もない」って、書いているね。

町山:読む必要もない! だって俺はっきり言って、『宝島30』の時に、仕事依頼で電話したら「俺ちょっとしゃべったらいくら稼げると思ってるの」って言われて。それ以来、もう絶対信じない。

博士:ボクは猪瀬さんが都知事時代に何度も共演しているけど、『週刊文春』の連載でこの原稿を書いた後、いざ単行本化するってなった時に、猪瀬さんから連絡があって。ボクの後取材を全部受けるって言って、猪瀬さん宅まで行ったのね。で、今の恋人の蜷川さんだっけ? あの人と一緒に食事しながらアツアツぶりを見せ付けられたけど。最近は、知事を追われて、皆に言われて、だんだん威張り性を直してはきているんです。だって、面と向かって、「俺って性格イイよな」って言われたら「......はは、ハイ」って言うしかないもん。
 東浩紀と一緒(笑)。あれって、爺さんをからかってんだよ(笑)。でも高齢になってから性格を直すって、大変だけどね。その話も、全然、また書きますよ。何か時局があれば。
 でも、本に掲載したのは連載時に書いた原稿のテイストそのままです。その後の家に訪問して長時間語り合った時の、後から得た印象は一切、盛っていないの。ま、それに、政治家ではないし、物書きだしね。基本、芸人や物書きにはボクはエールを送りますよ。

町山:猪瀬さんとか、石原慎太郎、青山さんもそうだけど、威張っている人って、偉く見られたいから、すごく自分を作ってる人じゃん。それって実は、弱いからじゃん。自分が弱くなければそんなことしない。博士は本当に強い人知ってるじゃん。たけしさんとか、百瀬さんとか。タモリさんとか、彼ら絶対自慢話しないでしょ。

博士:うん、うん。まあ、しない訳ではないけど、少なくとも自分を強く見せるためとか、他人に対して威圧的ではない。

町山:猪瀬さんとか、石原慎太郎とか、談志もそうだけど、談志はそうでもないか。

博士:(客席に)町山さんって、談志が嫌いじゃなくて、石原慎太郎が嫌いだから、石原慎太郎が好きな談志師匠も認めたくないって人なの。

町山:彼らは、初めて話すような人にも、いきなり「お前」って言うんだから、あれおかしいですよ。どういう関係性なんだ。あなたと私の間に何の関係性もなくて「お前」って言われる筋合いはないんだって。

博士:じゃあ「YOU?」だったらいい。「YOUデビューする?」

町山:それはそれで怖い(笑)。でも博士いきなり「お前」とか言われて嫌じゃないの?

博士:あ、俺は、そういう威圧的に来る人って、もう大好きだから。

町山:「お前」って言われるとゾクゾクゾクって来るの? お前って言われると夫婦みたいで、「あなた」で返すとか? 

博士:いや、俺はもう初対面から相手が威張りん坊と思うと、懐に飛び込んで、この人、何の理由があってこんだけ威張ってんだろう? っていうのを解明しないと気がすまないの。ドM体質の記者だから。

町山:ものすごい威張り方だもんね。あれはコンプレックスなんですよ。コンプレックスがあるから威張らなきゃいけないんだと思いますね。だから一生懸命突っ張ってるから、ケンカ自慢するじゃない猪瀬さんも。

博士:するね~。猪瀬さん。近くの『真樹道場』に通ってたりしてるし。そもそも、ボクも猪瀬さんが前田日明のRINGSについて書いていたから興味を持ったんだよね。増田俊也さんが大宅賞をとった、『木村政彦は何故力道山を殺さなかったのか』(新潮社)を書くきっかけも、猪瀬さんが週刊文春に書いた文章からだから。

町山:ケンカ強い、ケンカ強いって。60過ぎてケンカ自慢って馬鹿じゃねーの。(さらに続きます|文中敬称略)


(2017年11月30日〈文春トークライブ 第20回〉
町山智浩×水道橋博士『言霊USA』vs.『藝人春秋』より)

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