テレビバラエティーが冬の時代と言われています。端的にまとめると、"苦情が怖いから、テレビ局が自粛する"ので、どんどん人気番組が終焉に追い込まれているというのが一般的な認識だと思います。
そうした状況の中で、時代に逆らった過激な企画を次々と展開している関西ローカルの深夜番組があります。その名も、『吉本超合金A』(テレビ大阪)。
タイトルからもわかる通り、よしもとクリエイティブエージェンシー所属の芸人がメインを務める番組です。1997年から2002年に放送された人気番組を15年ぶりに復活させる形でスタート。メインを務めるのは、大阪で活躍するお笑いコンビの「アキナ」。
もともと、過激な企画で人気を博した番組だけあって(例えば、芸人の肛門に辛子を塗りつける、売れていない芸人の自宅でスポーツをして室内を破壊する、ペットの猫を殺そうとするドッキリなど)、この時代にどれだけ過激な企画をするのかをワクワクしながら期待して観ていました。
結果的には、テレビ大阪の度胸なのか、深夜番組の緩さなのか、理由は定かではありませんが、コンプライアンスの壁なんかを感じさせないアナーキー過ぎる企画を放送してくれたのです。
記念すべき第一回目の放送を紹介してみます。
第一回目の放送ということで息巻くアキナの二人に、突如としてドッキリが仕掛けられます。その内容は、勝手に自宅を引越しさせられるというもの。当然、仕掛け人の芸人が、引越しの過程で大切に保管しているスニーカーなどをメチャクチャに破壊。また、このドッキリを終えるためには、街行く人に飲み物を恵んでもらいシャンプーをしなければいけない(?)。最終的には、アキナが仕掛け人の芸人に仕返しをするのですが、その方法が、男性ADが履いていたパンツを女性芸人の頭にかぶせるといった内容......。
時代のせいでしょうか。20年前に放送されていた当時は、なにも考えずに腹の底から笑っていたように思います。しかし、このご時世に、そこまでやってしまうと、痛々しいというか、テレビの暴力と思ってしまうのです。
次回4/8の放送では、大阪の新世界(大阪の中でも、ハングリー過ぎる場所として知られる)を舞台に、オモロイおっさんにオモロイおっさんを紹介してもらう「オモロイおっさん数珠つなぎ」を放送予定。内容的には、当時の過激さがあるものの、それほど大きな話題になっていないことを考えると、視聴者の多くもテレビの暴力を感じて嫌気が差しているのでしょうか。(文◎石田健康)
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