京都有名大学生らによる「女性風俗あっせん事件」裁判 黒幕の一切出てこない“女衒裁き”に違和感

正直、このテのやり方自体は珍しくはなく、もっと言えば悪意のあるなしだけで判断してしまえば、ホストクラブなどへの女性客の勧誘もグレーとなってしまう。したがって根絶させることは不可能である。もし、この事件を教訓とするならば、若い女性たちには恋愛と商売は紙一重であり、こと風俗ではその境界が分かりづらいということを知ってもらうことだろう。

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京都新聞によれば、リーダー格の男性は動機について、「学生に経験できないことを経験させ、起業や就職の際に生かして欲しかった」と述べたそうだ。また、被害にあった女性たちに関しては、「当時は自分の周りの人たちだけでも幸せにしたいという考えだった」と供述している。典型的な自己弁護にも聞こえなくはないが、一面、彼の正直な気持ちではないかという気もしないではない。

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なんにせよ、これで裁判は結審したわけだが、釈然としない点も残る。それは、おそらく雄琴と思われる風俗への紹介業が、彼ら「素人」だけでスムーズに行えたのか? ということだ。

女衒の仕事が大学生に出来るのか?

仲介した人物、あるいは黒幕は存在しなかったのか? そうした点は残念ながら顧みられることはなかったようだ。判決は、5月29日に下される。(文◎鈴木光司)