日韓関係の影響はあるのか? 大人気のコリアンタウン・新大久保を歩く 政治家たちの失策に現場は何を思う
もっとも、JR関係者に聞いたところ、いま現在の新大久保駅の混雑は「特に大きな変化はなく、通常通り」とだという。無論、新大久保駅に降り立つ人すべてがコリアンタウンに行くワケではないので、乗降客の動向だけで判断することはできない。しかし、もしこれが「目に見えて減った」となればそれは大きな観光資源であるコリアンタウンの衰退、とも考えなければいけないだろう。
では、肝心のコリアンタウンの住人たちはどうか? 総じて客商売は世間の動向に敏感なので、デリケートな問題となればなるほど、多くは語らないのが常だ。しかし、この街で韓国料理店を営む、韓国人女性はイラ立ちを隠さずに、こう吐き出した。
「アベさんもムンも、みんなお腹いっぱいだから(私たちのことは)わからない。こっちには関係ない。商売のことで頭がいっぱい!」
偽らざる気持ちではあろう。
ともすると、両国の一部では嫌韓・反日から、憎韓・憎日のような言動も噴出している。当面、新大久保の住人たちにとって、心穏やかではない日々が続くのは間違いないようだ。(取材・文◎鈴木光司)