号泣県議で脚光…第二の議員報酬「政活費・文通費」の呆れた内情
兵庫県議が政務活動費の不正受給問題で辞職した。政務活動費は地方議員に、調査研究活動のために、1か月分の上限を決めて支給されるものだ。兵庫県は月額50万円、東京都や大阪市などは60万円まで支給している。これはかねてから、「第二の議員報酬」と批判されていた。
というのも議会事務局によるチェックはあっても、議員本人が「これが正しい」と主張すれば、ほとんどの場合はなすすべがないようだ。元兵庫県議の場合も、議会事務局は数回チェックをして是正を要請したようだが、元県議が応じなかったという。
さて、国会議員にも「第二の歳費」と呼ばれているものがある。月額100万円の「文書通信交通滞在費」だ。これは税を免除される上、使途も問われない。要するに、何に使ってもいいということだ。こういう話がある。
知人が某議員の政策担当秘書を務めていた時のこと。女性の私設秘書が「事務所にお金がない」と言ってきた。事務所経費は文書交通費を充てていた。文書交通費は国庫から支給されるので、期日に入っていないはずはない。
そこで知人が調べてみると……。なんと! いつの間にか、文書交通費の振込先が議員の個人口座に変えられていたのだった。
第一秘書と一緒に知人が問い詰めると、ついに議員はこう白状したという。「せっかくバッジを付けたのだから、オレもいい暮らしがしたい……」
知人は唖然とした。秘書として採用された時、「事務所の運営が厳しいから」と議員に請われ、秘書給与の一部を「寄付」していた。一応は合法的な「ピンはね」である。
それにしてもこの議員、お金なくしてどうやって事務所を運営していくつもりだったのか。知人が何度注意しても「麹町」を「麺町」、「菅直人」を「官直人」と書いていた女性秘書にしても、給与を払わないでいいはずはない。
この話は随分前のものだが、この議員はいまだバッジを付けている。そして時折聞こえてくるのは、「お金の問題」だ。さて現在は文書交通費をどうしているのやら……。
Written by 安積明子
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単なる”生活費”。