ツッコミどころ満載!東大OB・舛添都知事の”不可思議な記者会見”

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 舛添要一東京都知事が大人気です。ファーストクラスを使って、スイートルームに泊まって、公用車で湯河原の別荘にまで行っちゃう。さらには政治資金から家族でお寿司やイタリアンも食べちゃう。家族旅行に行っても、お昼間に人数も面子も公表できない「会議なるもの」をしたという名目で、その宿泊代全額も政治資金から出しちゃっています。

 それでいて大人気です。13日の金曜日という、実におめでたい日に行われた会見では、次々と記者から質問が出て、100分もかかりました。その都度、舛添知事はつくり笑顔で対応。無理やりいい人を装っているのがまるわかりです。

 しかも質問する記者の名前を返事でいちいち繰り返す、丁寧に扱っているように見えて「お前の名前を覚えていくから、オレにとって不利なことを書くなよ!」なんという威圧感すら出ています。なんだか「東京大学を出た超優秀なオレがどうして、こんなアホどもに対応しなきゃいけないんだ!」という舛添知事の心のいらだちが聞こえきましたよ!

 そもそも舛添知事は自民党が除名した人です。2009年に自民党が下野した時、「歴史的役割は終わった」と言い放った。それでもなお自民党が2年前の都知事選で擁立したのは、「舛添氏でなければ勝てない」と判断したからです。いえ、舛添知事が「余人をもってかえがたし」だったというわけではありません。だって相手は宇都宮健児弁護士に細川護煕元首相、それに政治資金使いこみ疑惑で逮捕されたあの田母神俊雄氏だったんですから、「ますぞえ」というだけで高得点。

 もっともいけなかったのは、小泉純一郎元首相です。細川氏を応援するのは勝手だけど、自分ばかり目立っていました。渋谷の街宣では、応援演説をした小泉氏の写真だけ携帯で撮影し、細川氏の演説になると帰ろうとした若者がいました。理由を聞くと、「あの人、知らないから」。

 そうなんです! 20代前半までの若者にとって、細川政権というのは細川ガラシャと同じくらい過去のことなんです。へたすりゃ、「ガラシャは知っているけど、護煕は知らない」という人もいるかもしれません。

 そもそも小泉氏が出馬していれば、舛添知事にはならなかったかもしれません。そういえば自民党が舛添氏を擁立しようとした時、自民党内で唯一、「除名した人じゃないか」と声を出して反対したのが小泉進次郎氏だと記憶しています。これを聞いた時、私は「反対するならお父さんを説得してよ」と心の中で叫びましたけど。

 ということで、メディアも世論も舛添退陣モードです。もしかしたら7月には、参院選と衆院選に加えて、東京都はトリプル選挙になるかもしれません。

 でもね、できましたらやや時間をおいて別々にしていただきたいんですが。フリーランスには一挙に取材するのは無理ですから。

Written by 安積明子

Photo by 東京を変える、日本が変わる

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