世田谷一家殺人事件の真犯人を世界で一人だけ予告している人物がいる

祖師谷公園内にひっそりとたたずむ宮澤さん宅

公園内はいつも人が集まり昼間は賑やかである

現場には今も………

 東京都世田谷区を南北に貫く大動脈・環状八号線。「千歳台」交差点から西へ行くと五叉路の交差点が現れる。その中の一つ”下りの細い道”に侵入すると、やがて小さな川(仙川)が出現し、それを挟むように形成された『都立祖師谷公園』が視界に広がる。

 意外にも公園内は人で溢れていた。テニスや野球をする子ども、それを見守るママ友集団、広場でスケートボードを楽しむ若者、犬の散歩をするご老人方。多くの人々が行き交う公園のど真ん中に、殺害現場となった家屋だけが不自然に残されているのだーー。

「世田谷一家殺人事件でしょ? 知ってるよ、ボクが生まれる前にあった事件だよね」

 殺人現場の真ん前で座り込んでいる中学生の男の子はそう言った。
スケボーで遊んでいる青年にも話しかけてみる。

「あの家ですか? 知ってますけど、ずっと警官が立っているので逆に安心かな」

 公園内で話した人ほぼ全員が世田谷一家殺人事件の現場と知っていながら「別に気にしていない」という返答をくれた。日常にあるよく行く公園、その中にある建物、そんな”普通の”風景と化しているのだった。

なぜこれほどまでに証拠がありながら…

 2000年12月31日、会社員の宮澤みきおさん宅で一家四人が殺害されているのが発見された。

 午前10時頃、隣家(写真左)に住む妻・泰子さんの母親が何度も内線をかけるが誰も出ないことを不審に思い、合鍵を使って入った時にみきおさんの遺体を発見。

 妻と娘のにいなちゃん(当時小学二年生)は二階へ上る階段の途中にある踊り場で惨殺されており、にいなちゃんは”命乞い”をするような姿で絶命してたという。そして当時保育園児だった長男の礼くんは自室のベッドの上で首を絞められて死亡していた。

 犯人は犯行後も家の中に残り、家中を物色し、冷蔵庫の中のものを食べ、トイレで大便までしていたことが分かっている。指紋を含めた大量の物証を残していることから、犯人逮捕は当初時間の問題だと思われていた。

「警視庁捜査1課は、単独犯行と見ているようだね。単独で行えること、もし複数だったら必ず情報が漏れるだろう、というのが根拠のようだ」(全国紙記者)

 これまで何度も『犯人逮捕か!?』という盛り上がりを見せたこともある。00年代前半に浮上した『怪獣シャツ男』や00年代中頃の『塗装業関係者』がそうであったように、どれも物証と合致せずに消えてしまった。

 指紋やDNAが残されていたにもかかわらず犯人逮捕に至らなかったのは、やはり警察の初動捜査のミスと言わざるをえない。
 指紋という物証に頼りきってしまったことも要因ではあるが、DNA鑑定では『総合的にみた犯人像は、第1にアジア系外国人、第2に日本人でも、母親や祖母の代の比較的近い時期に外国人との婚姻があった混血』(産経新聞)と出ていたというのに取りこぼしてしまったことも大きいように思う。

 犯人は本当に単独犯なのだろうか。度々メディアで根拠なく書き殴られる『外国人犯説』は噂に過ぎないのだろうか。

犯人を決定づける証拠を持っている人物

 殺人・未解決事件をテーマにこれまで数々の書籍を出版してきた事件ジャーナリスト・一橋文哉氏という人物がいる。
 彼は『世田谷一家殺人事件 15年目の新事実』(角川書店)という著書の中で、今までどの報道機関も明確に書けなかったことを記している。

「犯人は韓国人」

 これは一橋氏が捜査情報を手に入れた上、現場や被害者を取材、それらの情報からたどり着いた結果だという。

 確かに犯人は韓国限定発売の靴を履いていたという情報が出回っているが、一橋氏はそれだけで判断したものではないと語っている。
遺留品のジャンパーやバッグから採取された土や砂に韓国のものが混じっていたのだと言う。

 もっとすごいことに、一橋氏は2度も犯人と対峙しており、2回目などはゆりかもめの中で”話をしている”のだ。
 だが犯人は次の駅で飛び降り、どこかへ逃げてしまったと書かれている。

 さらに、一橋氏は信頼できる仲間を通じて、この実行犯だという男の指紋を入手しているというのだ!

 この本が出てから3年が経っている。

 一橋氏は警察にそれらの重要資料を提出したのだろうか。警察がこの”新たなる物証”をきちんと鑑定すれば、事件は一気に片が付く可能性があるではないか!

 もちろん提出してますよね……?

 この「すごい書籍」はAmazonで購入可能、しかも2017年11月には『世田谷一家殺人事件 韓国マフィアの暗殺者』(角川文庫)というものまで出版している!

 是非みなさんにも、そして警察関係者にも読んで頂きたいものだ(信じるか、信じないかは別です)。

取材・文◎岡本タブー郎
https://blackthetaboo.com

※オリジナルの記事(2017年12月に執筆)に加筆・修正を加えています