「勇者ヨシヒコ」や実写版「銀魂」の監督・福田雄一氏が「羽生結弦が苦手」で大炎上

羽生結弦『覚醒の時』(ポニーキャニオン)より

 「勇者ヨシヒコ」や「変態仮面」といった話題作。そして、小栗旬や橋本環奈など人気キャストを起用した「銀魂」の実写版映画でも監督を務めるなど、業界の風雲児的存在とも言える福田雄一監督。

 そんな福田監督が週刊現代で展開するコラム内容に関し、一大炎上騒動に見舞われている。

 問題視されたコラム内では「氷上のプリンスに物申す!」として、羽生結弦選手への批判や苦言が展開されていた。
 簡単な抜粋を行うと次のような内容が記されている。

「羽生結弦選手がね、 どーも苦手です」

「自分の世界入ってんなあああああ」

「『わああああ、恥ずかしいっ!』って目を覆ってしまう感じ?」

 これらには「個人的な感想として読んで欲しい」といった保険がかけられていたのだが、もちろんそのような保険は適用外だったようで、発言内容は「単なる悪口」としてまたたく間に拡散され炎上を広げていく形に。

 福田監督もこの炎上はシナリオ通り……、ではなかったかもしれないが「猛省しました」「悲しい気持ちにさせた」と即座に謝罪するに至った。

 騒動を客観的に眺めても、確かに福田監督の発言は褒められたものではないが、数年前、いや、数日前まではどこにでもありふれていた批評だ。
 考えようによっては、福田監督は急速に多方向へと風向きを変える世論を掴みきれなかった生贄的被害者とも言えるのではないだろうか。

 今回の炎上騒動でも垣間見えるが、現状では批判や批評、苦言といった「悪口」コンテンツが暴風圏とも形容できる荒波と風雨に晒されている。

 スポーツ報道を例に取ると、過去にはメダルを逃した日本代表選手に対しても、大手メディアがこぞって一辺倒な「夢をありがとう」「感動をありがとう」と持ち上げる流れがあった。
 いつしか欧米からのフーリガン文化もあり、結果の出せない選手には厳しい意見も当然といった流れが構築されていたのだが…。

 再び時代が巡り「感動をありがとう」こそがあるべき姿という大波の到来を、誰に予想できただろうか。(文◎黒川明)