「重体説」米CNNが報じた金正恩、すでに妹を「後継者」に決めていた
韓国のニュースサイト、リバティ・コリア・ポスト(LKP)が1月16日付で、昨年末に開かれた朝鮮労働党第7期第5回総会で、金与正党第1副部長が金正恩氏の後継者に内定したと伝えていたのだ。
LKPはその根拠のひとつとして、昨年12月10日から党総会が開催されるまでの間に、金与正氏の名義による指示文が党の各機関に下されたことを挙げている。それ以前には金正恩氏を除き、個人名による指示文が下されたことはなかったという。
こうした動きについては、韓国のデイリーNKも一部を把握している。平安北道(ピョンアンブクト)の消息筋によると、金与正氏は12月17日、本人名義で「女性軍人の勤務生活と健康に特別に配慮し、その状況を了解(把握)すること」との指示を各部隊政治部に通達したという。
北朝鮮軍の女性兵士らは、飢えや性的虐待など、過酷な環境に置かれていることが知られている。金与正氏はそれに対して配慮を示すことで、軍における足場作りを開始した可能性がある。
(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為)
だが、いかに金正恩氏の妹といえども、当時の金与正氏の肩書は党宣伝扇動部第1副部長だ。ここは思想教育や体制宣伝を担当する部署であり、軍の運営に口をはさむ権限はないはずで、金与正氏の行動は「越権行為」とみなされかねない。