【動画あり】ヘイトデモ隊と警官が“密に”揉め合う虚しい朝 これぞ不要不急の極地だ! 5月10日の朝に繰り広げられた最低最悪の光景
彼らは代わる代わるマイクを握り、何かを話している様子だったが、その声はおそらく誰にも届いていなかっただろう。「カウンター」の面々が「帰れ!」「差別はやめろ!」などと叫ぶシュプレヒコールにすっかりかき消されていたからだ。
しかし前述したように、大学は新型コロナウイルス対策のため休みで、学生もいない。佐藤氏らが何を叫ぼうと、聞かせる相手はいなかったのだ。
それよりも、佐藤氏らを保護するように取り囲んだ警官隊は、非常に「密」な状態で配置され、「カウンター」の人々と押し合いをしながら「濃厚接触」するなどしていた。はたから見ていて、感染が広がらないか心配になるほどだった。
午前9時から2時間の予定だった街宣だが、誰にも何も伝えられないまま、少し早めに終了。ヘイトデモはそもそも日本社会にとって必要ないものだが、これほど「不要不急」を絵に描いたような騒ぎも珍しい。こんなことを続けていると、自分たちの「存在の耐えられない軽さ」を世間に印象付ける結果にしかならないのではないだろうか。(取材・文◎新村弘)