「#検察庁法改正法案に抗議します」で袋叩きの安倍首相 記者会見で大川総裁の絶妙なパスを全て空振り 好感度アップのチャンスは水の泡

社会的弱者の声はいつも政治に届きにくい。非常時にはさらに届きにくくなる。全国の知的障害者施設を回ってきた大川総裁の質問は、弱い立場にある人やその保護者、施設に関わる人たちに光を当てる問いかけだった。

弱者に優しい社会は、誰にとっても優しい社会である。ここで首相から適切な答えが示されれば、関係者の不安や負担が軽減される。社会にも広くこの問題が共有される。その上、「誰ひとり取り残さない」というメッセージを強く内外に伝えられる。新型コロナウイルスへの対応で評価を落としている安倍首相にとって、この質問は世間からの評価を大きく変える可能性を秘めていた。

しかし、安倍首相はこの機会を自ら逃してしまった。

自分の口で答えようとはせず、記者会見に同席していた諮問委員会の尾身茂会長に「尾身先生からよろしいですか」と話を振ってしまったからだ。

おそらく、安倍首相は質問に込められた真意をつかめていなかった。これが一度目の空振りだ。そこで大川総裁は二度目のパスを出した。

「政府からもお答えをいただければと」

これを受けた首相は「わかりました」と言って答え始めた。しかし、その回答は「外出することは全く悪いわけではない」という一般論に終止した。そしてすぐにまた「尾身会長からお答えをさせていただきたいと思います」と話を振ってしまった。

それでも大川総裁は食い下がった。司会者の制止を振り切り、三度目のパスを出したのだ。

 

参考記事:フジテレビの馬鹿ディレクターと喧嘩しながら観戦した『障害者スポーツ大会』について|岡本タブー郎