「#検察庁法改正法案に抗議します」で袋叩きの安倍首相 記者会見で大川総裁の絶妙なパスを全て空振り 好感度アップのチャンスは水の泡
「できましたら、開いているスポーツ施設とか、今、閉鎖されているのですけれども、そういったところ」
優れた政治家なら最初のパスでゴールを決めたはずだ。しかし、安倍首相は三度のパスに全く気づかず、一本もシュートを打てなかった。
ピンと来ない人もいると思う。そこで簡単な解説を加えたい。
大川総裁の質問は、障害を持つ人たちの保護者や施設の当事者から寄せられた悲痛な叫びを反映したものだ。
知的障害や発達障害、自閉症の人たちの中には、マスクをするのが苦手だったり、家の中に留まることが苦手で、家庭内で暴れてしまったりする人もいる。高齢の保護者が自分よりも体力のあるお子さんの世話をしているケースもある。
平時であれば、施設に通ったり、散歩をしたりできる。しかし、新型コロナウイルスへの対応で緊急事態宣言が出ている中では自由な外出ができない。外出したとしても、問題を認識していない世間の目は厳しい。
たとえばフランスでは、4月2日にマクロン大統領が自閉症の人と付添人を対象に外出制限を緩和することを発表している。散歩の時間を設けたり、歩行者天国を実施している国もある。大川総裁の質問は、こうした海外の動向を念頭においた上でのものだったのだ。
記者会見終了後、私のもとには多くの施設関係者から「大川総裁がこの問題を首相会見で取り上げてくれてありがたかった」「救われた」との声が寄せられた。しかし、それらは「大川総裁の質問」に対する評価であり、「安倍首相の回答」に対する評価ではない。
首相の回答については「そもそも問題を認識していなかったのか」との声が圧倒的だった。残念としか言いようがない。(文◎畠山理仁 フリージャーナリスト)
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