連載第12回:吉田豪の 「だいたい日刊で140字前後でニュース斬り」~漫画家・佐藤秀峰先生へのインタビュー~

漫画家・佐藤秀峰先生が、夫が愛人との間に子供を作って離婚に至ったと語る元夫人へのインタビューを自ら敢行し、ブロマガにアップ。

実際に会うと大人しくて温和で腰が低くて意外とちゃんとした人なんですけど、実に佐藤秀峰先生らしい行為だと思いました。ボクが佐藤秀峰先生をインタビューしたとき、出版社関係や家族関係のトラブルについては何を聞いてもあっさり答えてくれる正直さなのに、なぜか女性関係についてだけは口が重かったんですよね。

「嘘もいっぱいついてますよ。女性関係とか……。オフラインだったらなんでも言えるんですけど、絶対に奥さんが見てるって思うんですよ」とのことで、つまり世間のことを全く気にしない佐藤秀峰先生にとって唯一の世間が奥さんだった、と。

浮気して離婚した姉&両親との確執を漫画で描いたことについて、「だって、プライバシーを切り売りする商売じゃないですか」「姉はもう一生会わなくていいやと思ったので、どうでもいいかなって。両親も、父が去年死にそうになったんですよ。そのときに1回お見舞いに行ってちょっと満足したんで、次は葬式でいいかなと」とあっさり語った人だから、そりゃあ離婚というプライベートも切り売りするに決まってるし、奥さんという対世間へのブレーキを失ったことで、今度はどこまで描くようになるのか想像するだけで戦慄します!

Written by 吉田豪

Photo by ブラックジャックによろしく 1[Kindle版] /佐藤 秀峰

【この記事を読んでいる人はこんな記事を読んでいます】

連載第11回:吉田豪の 「だいたい日刊で140字前後でニュース斬り」~土屋アンナ降板騒動~

連載2回目:プチ鹿島の世相コラム「余計な下世話!」~アントニオ猪木はなぜ維新を選んだのか~

ブラックジャックによろしく 1

これ以上面白くなるなんて…