原田宗典、覚せい剤所持で逮捕 『ほぼ日刊 吉田豪』連載41

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作家・原田宗典、覚醒剤所持で逮捕。躁鬱らしいからアッパーになりたかったのかなあとか思っちゃうわけですけど、そこでふと思い出したのがGacktの自伝『自白』(光文社)に書かれていたエピソード。窓も蛍光灯もない真っ暗な家に住み、寝室に滝があることで知られるGacktが、「今度の家には、書庫がある」「本はものすごい数、持っている。ジャンルは問わない。字が書いてあれば、何でもいい」と読書家ぶりをアピールした後で、こんなことを言い出すのだ。「10年ぐらい前、僕が今まででいちばんウケて、感動した本があった。その名は『スメル男』。古い小説で、内容はある日突然、自分の体からにおいが出始めて、だんだんきつくなる話だ。展開が面白くて、今でもあれば、何度も読み直すと思う。もう、今はその本を手に入れるのは難しいと思うが」と、なぜか著者名も出さず原田宗典を大絶賛。かなり売れたから入手は簡単なはずなんですが、こう書かれてから10年が経ち、Gacktが義援金詐欺だのレイプ疑惑だの黒い交際だの逮捕間近だのでマスコミから攻撃されるようになり、原田宗典が覚醒剤で逮捕されるようになるとは……。ちなみにレイプ疑惑を報じたのは、Gackt自伝の版元でもある光文社の『FLASH』でした。

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Written by 吉田豪

Photo by スメル男(講談社文庫)

スメル男

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