AKB48渡辺麻友は小橋健太!? よしりんとのトークライブより…プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.65

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 先週10月6日、台風一過の夜、小林よしのり氏に会ってきた。トークライブ「小林よしのりVSプチ鹿島」がおこなわれたのだ。

 あの小林よしのりがなぜ私と?

 というのも8月に出した拙著「教養としてのプロレス」の第5章「引き受ける力を持つ」で私は小林氏のことを書いたからです。

《漫画家・小林よしのりは世間では「保守の論客」や「AKB大好きおじさん」だと思われているかもしれないが私にとっては「プロレスファン」のイメージだ。 かつてプロレスファンは「傷つきながら、夢を見る」筆頭だった。スキャンダル、団体分裂、最強崩壊にいつも試されていた。今それと似た存在がアイドルファンなのではないか? そう定義するとAKBがスキャンダルを起こしてもどんなに叩かれても小林よしのりがタフな理由が理解できる。(「教養としてのプロレス」)》

 現在も小林氏はAKBをめぐる「事件」に喜怒哀楽を前面に出している。もがいている。あれだけ怒り喜ぶモノが今もあるなんてちょっと羨ましい、今もジャンルは違えど「プロレスファンしてる」と私は書いた。

 そしたら小林氏が読んでくれて「わしの心理を言い当てられていて、まったく降参というほど笑ってしまった」と、ブログに書いてくれた。編集担当者が調子づいてイベント出演オファーしたら快諾してくれたのである。

 ふだんは自分のイベントではAKBやプロレスの話はしないという。そんな珍しい「よしりん」見たさに超満員の観客が詰めかけた。

「前田敦子はジャイアント馬場。大島優子は猪木で、ファンも過激なところが似てる。指原莉乃は大仁田ですよ。馬場・猪木のあとにすぐ大仁田の時代が来たのは早すぎる!」と序盤からよしりんのプロレス例え。

 私が「でも去年指原1位があったからこそ、王道の渡辺麻友が1位になった今年は結果的に価値を感じたのでは?」と心情を聞くと「そう、そうよ」とうなづく小林氏。

 そして「過激さは時代によって変わる。これだけ情報発信できる時代にあえて発信しない”まゆゆ”はもっとも過激だ」と小林氏は持論を披露。

 私が「それってマイクパフォーマンスもしない、言葉の発信もしない、そのぶんリング上でどんどん過激になった四天王プロレスですか。まゆゆは小橋健太ですか?」と聞くと小林氏は力強くうなづいた。

 ちなみにこのイベントの直後に「渡辺麻友のインスタグラム裏アカウント流出騒動」があった。小林氏の話を聴いたあとだけにタイムリーな一件。今何を思うよしりん。

 さて、ここまでAKBのプロレス例えを書いたのはAKBの歴史をあらためて確認するためではない。 この掛け合いをみてもわかるだろう。小林氏は終始「こちらのリング」でファイトしてくれたのだ。

 そのムードのままでイベントを終わらせてもよかったが、せっかくだから私も向うのリングに上がろうと思った。後半になって時事ネタをどんどんぶつけた。朝日新聞、慰安婦、安倍政権……。どれもこれも受けてくれた。

 ツイッターで教えてくれた人によると、その後の小林氏は自分のイベントで「プロレスは教養として学べることがたくさんあるんだよ!」と語っていたという。

 我ながらよいプロレスができた、のではないか。

【前回記事】
御嶽山に続く巨大噴火はロシアンルーレットの可能性!? プチ鹿島の『余計な下世話!』vol.64

Written by プチ鹿島

Photo by 渡辺麻友写真集『まゆゆ』

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プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆TBSラジオ「荒川強啓ディ・キャッチ!」◆YBSラジオ「はみだし しゃべくりラジオキックス」NHKラジオ第一「午後のまりやーじゅ」◆書籍「うそ社説 2~時事芸人~」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」

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教養としてのプロレス

学べることがたくさんある。

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