飲食店だけが悪者に 歌舞伎町住人たちの叫びが聞こえる 「もう八方塞がりだ…」
「(今回の)時短要請は一事業者に対しての補償。私のように複数の店舗を営業しているものになっては、(都の)補償金ではお話にならない。そしてなにより、店のスタッフたち。女の子たちのなかには、ウチの収入だけで生きているコもいる。そのコたちを見捨てるワケにはいかないでしょ?」
自らの糧だけではなく従業員の生活を……これは多くの事業者が悩み、時には非情な決断を強いられることもあるのだろう。彼女が続ける。
「年末から様子を見ていて、ヤバい雰囲気だとは思ってはいたけど、それでも前向きに、自粛明けにはもっとシフトを入れてあげなきゃ……とか考えていた。でも、残念だけど状況が変わった。緊急事態宣言となれば周囲の目も厳しいだろうし、正直、八方塞がりの状態です」
酒の提供を含む、飲食店の感染リスクが高い、というのは専門家会議でも指摘されているのは事実だ。しかし、今回の政府のやり方は、海外からの流入などは無視し、飲食店だけを「悪」として締めつける気配が濃厚だ。そして、ネットを中心に「だから、飲食店は……」との非難の声がそれに和す。物事のもっとも弱い部分から手をつける……お上の常套手段に今一度、留意して欲しいものだ。(取材・文◎堂本清太)
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