キンコン西野命名のライブハウス「下北沢ろくでもない夜」に違和感|ほぼ週刊 吉田豪

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 日本のロックを支えてきた伝説のライブハウス・下北沢屋根裏が今年3月末に閉店したため、元スタッフが立ち上がって跡地に新しいライブハウスを5月1日にオープンさせるとのこと。それ自体は素直にいい話だと思うんですけど、引っ掛かるのは店の名前が『下北沢ろくでもない夜』で、命名したのがキングコング西野(亮廣)さんだってことなんですよね。

 この『ろくでもない夜』というのは西野さんが新宿ロフトプラスワン、つまりロフトグループの会場でやり続けているイベントのタイトルで、下北沢屋根裏は新宿アンティノックや高円寺20000V(現・東高円寺二万電圧)といったアンティノックグループだから、つまりライバルといっていい店でやっている自分のイベント名を付けちゃってるわけですよ。それって何か引っ掛かるんだよなー、という。

 もしも仮にロフトプラスワンが経営危機になってリリー(・フランキー)さんが立ち上がり、『スナック・リリー』という名前を付けて店を存続させることになったとかだったら、それはリリーさんがプラスワンでやっていたイベント名だし、もともと店の名前っぽいネーミングだし、リリーさんがプラスワンの壁画を描いてたりの縁もあるしで、すごいしっくりくると思うんですよね。でも、この『ろくでもない夜』は屋根裏イズムを受け継ぐような名前でもないし、単なる自分アピールにしか感じられないわけです。せめて『ルーフトップ』とか『路地裏』とか『屋根裏』感のある名前にするとか、西野さんテイストをどうしても出したいなら『ろくでなしNight』(渋谷屋根裏時代によく出演していたKENZIが昔やっていたスマロ子の代表曲)とかにすれば良かったのに!

Written by 吉田豪

Photo by ニコニコ西野公論より

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系列違い。

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