ツイッター社の偽フォロワー削除で売れっ子カメラマンが一気に32万以上減った悲劇

 ツイッター社が、不審な投稿をするアカウントを削除しました。結果、日本国内でも「1000減った」とか「一気に1500なくなってる」というツイートが散見されました。「それだけアヤシイ人が多かったのか」や「これで整理された」という肯定的ツイートが多いようです。何となくですが、大体、1%ぐらいの割合でフォロワーが減ったようです。

 が、約48万人のフォロワーが一日にして32万減、現在約16万人になった有名フォトグラファーがいらっしゃいました。大体67%もの減少になります。その有名フォトグラファーの柳内良仁さんのツイートを見てみると、元AKB48の板野友美、中村アンなどのタレントを撮影しているようです。

 が、いかに売れっ子とは言え、67%ものフォロワーが減るのは不思議です。

 因みに日経新聞7月13日版によると、
「場合によっては「かなりの減」を経験するユーザーも出るとしている。米紙ニューヨーク・タイムズは政治家やモデル、作家などでフォロワーを外部事業者から買っている例があると指摘している。」
 とのこと。

 柳内さんがいかに売れっ子カメラマンなのかは、「Forza Style」というウェブマガジン2015年12月18日版で伺い知る事が出来ます。
「写真歴1年3カ月という浅い経験値にも関わらず、10代〜20代の女性やモデルに圧倒的人気を誇るフォトグラファー柳内良仁氏」と紹介されています。
 インタビュアーが「忙しいでしょう」と問うのに対して
「大丈夫ですよ。最近は忙しくて、朝5時に寝て、朝8時に起きる生活が続いてますけど……。」と忙しいアピール。当時22歳だから、誰でも通る道です「忙しいアピール」。

 柳内さんがカメラマンデビューしたのはいつだったかと言うと、
「撮り始めたのは高校生のころです。本格的にフォトグラファーとして始めてからは、まだ1年3カ月なんです。」
 とのことで、2015年当時では新人もいいところです。しかし、それでもツイッターのフォロワー数は大増加。なぜかを柳内さんはこう自分で分析。
「ひとつは今の時代のニーズにあった写真を撮っていて、自分の作品がひと目でわかるような”ブランディング”ができてるんだと思います。あとは、ちぃぽぽちゃんとか、前田希美ちゃんなど影響力のある方をモデルに起用して、気に入ってもらえたのが大きいですね。彼女たち自身で、ツイッターやブログなどで発信してもらえることで、私の知名度もかなり上がりました。」

 そこでインタビュアーが「44万人のフォロワーがついたのはさすが」と褒め、依頼が殺到しているようだけれど、撮る基準はとの問いには、
「基準っていうのはないですね。依頼は沢山ありますけど……、実は、ほぼ断ってます。自分の感性を大切にして、”雰囲気がある子”を街でスカウトして撮っています。自分自身が撮りたいと思う人やモノを常に探し続けてます。」
 とのこだわりを見せています。

 こういう売れっ子カメラマンの46万人のフォロワーが、なぜ32万人も減ったのかはよく分かりません。もう一度、日経新聞の記事中のニューヨークタイムス紙の指摘を見てみましょう。

「米紙ニューヨーク・タイムズは政治家やモデル、作家などでフォロワーを外部事業者から買っている例があると指摘している」

 この辺りにヒントがあるのかも知れません。ツイッター社も良かれと思ってやったことなのでしょうが……。(文・久田将義)