椎名林檎、フジロックで旭日旗をファンに振らせて炎上|ほぼ週刊吉田豪

 パンク以降、セックス・ピストルズからYMOに至るまで「ナチズムは最悪だけどナチスのデザインセンスは最高!」って感じでナチスの軍服やハーケンクロイツをモチーフにした衣装とかを使うミュージシャンはいくらでも存在したし、椎名林檎もそういう感覚で旭日旗をモチーフにしたはずなんですけど、なぜ彼女の場合は問題視されたのか?

 それは百田尚樹が「俺にも言論の自由はある!」といくら言ったところで、彼の発言が叩かれるのに近いんじゃないかと思う。

 そりゃあ作家に発言の自由はあるに決っているし、ないと困るんですけど、安倍晋三首相と親交が深い作家が、自民党議員の集まりに呼ばれて「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」とか言ってたら、そりゃあ世間で問題視されるのも当然なわけで。単純に立場の問題だと思うのだ。

 椎名林檎も、東京都主催のイベントに有識者として呼ばれて、舛添都知事の前で「2020年東京万博開催」を提唱したりとか、そういう活動をやっている人が旭日旗をモチーフにしたら、問題視されてもしょうがないだろうなってこと。

 結局、物書きが自由な立場でいるためには、権力者にあまり近付かないほうがいいんだと思います。

Written by 吉田豪

Photo by 記憶 mind

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