大人として常軌を逸した行動 13歳の少女に「付き合って欲しい」と言われた52歳男性の容姿とは
成人男性の方に質問です。
もしも、その日初めて会った13歳の女の子に、
「付き合ってほしい」
と言われたらどうしますか?
僕なら相手にはしません。むしろ家庭や学校で何かトラブルを抱えているのではないかと心配になってしまいます。誰であっても同じような感じなのではないでしょうか?
しかし、『東京都青少年の健全な育成に関する条例違反』で起訴された竹原浩(仮名、裁判当時52歳)の反応は大人として常軌を逸したものでした。
「自分はすぐに恋に落ちました。20歳になったら結婚しようと約束しました。彼女が大好きで大好きで、結婚したくてたまらないと思いました」
二人が初めて会ったのが平成29年12月24日、クリスマスイブでした。この日、二人は板橋にある彼のアパートの室内で結婚を約束し、その後彼女の陰部に指を挿入するなどの犯行に及びました。
本来であればセックスをしたかったようですが、2年前から不能だったという彼にはそれは出来ませんでした。
二人が知り合ったきっかけは、彼が配信していたゲームの実況動画でした。その動画をよく観ていたという彼女の方から彼にコンタクトを取ってきたのです。彼は動画内でツイッターのアカウントやLINEも公開していました。12月の中旬ころからは毎日LINE電話で話していたようです。ゲームの話をしたり、彼女の方から「エッチな話」をしてくることもありました。
「彼女はオナニー中毒なんで、その最中の声を聞かせてきたりしました」
と被告人質問では話していました。
この女の子には軽度の知的障害があり登校拒否をしていました。その細かい事情まではわからなくても何かおかしいと気づきそうなものですが、舞い上がっている彼は気づきませんでした。
「自分にはフォロワーが2000人いてファンも多いので、オナニーの声を聞かせてくるとか、そういうことをしてくる人は多いです!」
という事情もあったようなので、彼女のおかしさに気がつかなかったのかもしれません。
じゃ、おっさんの容姿は?
さて、ここで一旦多くのファンがいたという彼の容貌について書いておきたいと思います。いつも裁判を傍聴する際に取っているメモには彼の第一印象をこう記してありました。
「50くらい 太ったハゲ 臭そう」
どのような動画を配信していたかは知りませんが、外見だけ見ればとてもファンがつきそうな男ではありませんでした。
彼は高校を卒業後、職を転々として犯行時は無職で生活保護を受給していました。ここ2年間ほどはほとんど外出することもなく引きこもりのような生活をしていたようです。また、被害者の女の子には黙っていたようですが、彼には強制わいせつや痴漢等の前科13犯を有していて、自宅に引きこもる前は刑務所に強制的に引きこもらされていました。
この経歴を見ても、この男にファンがついているなんてとても信じられません。
13歳の女の子とは、
「結婚するつもりで真摯な付き合いをしていました」
と供述していた彼でしたが、その一方で他のファンの女性ともLINEのやりとりはしていました。その女性の年齢などはわかりませんが、
「ちーちゃんと付き合っちゃおうかな」
「好きになってもいいですか??」
などというメッセージを送信していました。
ちーちゃんからは、
「付き合ってもいいよ」
という返事が届きましたが、実際に会ったりはしなかったようです。
「僕も非常に悩みました! 苦しみました!」
と、当時の『二人の女性に板挟みになった時の心境』を語っていましたが、彼にとっての『真摯な付き合い』がどの程度のものであったかわかります。
彼は今後また刑務所で一年ほど服役をすることになります。出所後、彼は再びゲームの実況動画の配信を続けると話していました。
「自分には、スマホゲームが全てなんです!」
と、とても52歳とは思えない宣言をしていました。被害者と、被害者の両親への謝罪の言葉は裁判の終わりまで一言もありませんでした。(取材・文◎鈴木孔明)