元ホテルマンが演じる『HOTEL‐NEXT DOOR‐』 俳優・猪征大インタビュー

――周りの俳優さんたちもやりやすかったですか?

猪征大さん 僕の上司役が池田良さんなんですが、僕はこれまで長いスパンで出演することはあまりなかったんですけど、池田さんとは全シーン一緒にふたりで撮るみたいに出来て、どうやってコミュニケーション取っていこうっていうのは最初に思ったんですけど、ホントに優しいというか柔らかくて、僕が何を話しかけても反応してくれるし、話を振ってくれたり。あと待ち時間が長いので控室でふたりきりになったときにお互い壁を作っちゃうと何もしゃべれないし、それ苦手なんですよ。だけど池田さんは家族の話とか、撮影期間中に池田さんの結婚記念日があったんですよ。

「奥さんは絶対この記念日を忘れてるんだ、どうしたらいいかな猪くん」みたいな、そんな相談すらも僕にしてくれて。それで僕が、「家に帰ったら歌いながらプレゼントを持って登場して、仮に忘れてたとしても池田さんが歌って登場したら笑いになるし、そういうのいいじゃないですか?」。「そうか、じゃあやってみるよ」みたいな、そんな会話までしてて。ホントに記念日にそれやったら奥さんはちゃんと覚えてたって話も現場でして、ホントに良くして頂いて。そうなってくると上司部下のコンビネーションがすごくやりやすいんですよね。池田さんにはこの球投げたらちゃんと受け取ってくれるだろうなっていうのが撮影時間以外にはぐくめたので、ホントに池田さんには頭が上がらないです。

「上司役の池田良さんには良くして頂きました」

――アドリブも入るんですか?

猪征大さん いや、アドリブは入らないです。オリジナルの動きを入れてみたりっていうのはお互いあったと思うんですけど、セリフは基本的には脚本に忠実に。

――放映が楽しみですね。定番の質問で申し訳ないですけど、見どころを。

猪征大さん コロナ禍もあり、東京オリンピックも終わり、僕のホテルマン時代の仲間も低迷期と言ってしました。そんな時代にこの作品を観て、「やっぱりホテルっていいところなんですよ。ちょっとお値段も張るし肩に力入っちゃう場所ではあるんですけど、いざ行ってみたらどれだけホテルで働いてる方々がお客様に楽しんでもらうことに一生懸命になってくれてるかっていうことがこの作品では表されています。作品を観ていただいて、こんな時代ですけど靴脱いでゆっくり休んでもらえるような時間にしてもらえたらなと思っています。それはホテルで働いてた僕がこの作品に関わることで、少しでもそういうことを伝えてホテルに恩返しができたらなと思っています。

――「石の上にも三年」でホテルでやられてきたわけですからね。

猪征大さん 裏側を知ったら、泊まりに行ったり食事に行くときの視点も変わってくると思うので、観ることによって、ドラマも楽しいしホテルのステイも楽しくなると思うので、ぜひご覧ください。

「作品を観ていただいて、靴を脱いでゆっくり休んでもらえるような時間にしてもらえたらなと思っています」

――猪さんの熱い感じが伝わってきましたよ! 楽しみです。(インタビュー@久田将義 Phto@菊池茂夫)

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