なぜクリスマスケーキは崩れたのか 高島屋の説明で分かった「スキマバイト」

写真はイメージです。

クリスマスケーキが崩れた状態で購入者に届くというトラブルが千件近く発覚した高島屋は、27日、東京・日本橋の本社で記者会見を開いた。

原因については、「特定することは不可能という判断に至った」と横山和久専務は説明した。 社内調査をしても不可解な理由を広告代理店関係者は、 「特定はできているのに、真相を明かすと 百貨店の信用問題に関わるから、隠蔽している のだと思います。現場のコストを下げるためにスキマバイトが大勢働いています。いつかはトラブル起きると危惧していました。業界が斜陽になったのとコロナ禍で熟練したパート職員等を解雇して、人件費を削減したことに起因していると思います」 明かす。

バレンタイン商戦に向けて、1日からでも働くことができる短期バイト募集が「勤務先高島屋日本橋店、嗜好品の包装業務☆高時給☆事前研修あり」で人材紹介会社の求人広告がインターネット上で散見された。

「上場企業が運営する飲食店でも、人材不足を補うためにスキマバイトが大活躍。研修もろくにせずに現場に出ています。店長が形式的に面接して即現場入り。未経験でも『経験あり』と嘘をつけば、すぐに採用されると人材紹介会社から入れ知恵されたバイトも少なくありません。」 と元飲食店従業員は語った。

上場企業が運営する飲食店で下げた食器が 載ったトレイをぶつけられて、怪我をした客はこう明かす。「店長は、『スキマバイトの店員でした』と言い訳して、謝罪したものの、後日連絡をくれなかったので、運営会社に内容証明郵便を送ったら、代理人弁護士が『損害賠償します』ってお手紙をくれました。なんでも他人任せのサービス業が招いた悲劇ですね。」 年に一度のクリスマスに楽しみにしていた ケーキが悲惨な状態で届き、心を蹂躙された 人は、謝罪や返金では救われないことを 高島屋経営者は肝に転じるべきだ。 (文@星野純連)