不合格の烙印を押された「彼女たち」が復活するまで 『Rain Tree』誕生秘話ドキュメンタリー Leminoで配信

ファイナルステージで合格した「メンバー以外のメンバー」の物語。

「舞台裏ではこんな事が行われていたのか」

このドキュメンタリーを鑑賞した、「まずは」の感想です。

何者でもなかった彼女たちが、一年の時を経て復活する事になりました。

ガールズグループ「RainTree」、17人の物語。

 

2023年に秋元康総合プロデュースで新しいアイドルを誕生させるプロジェクトが、開始されました。「IDOL 3.0 PROJECT」という名称で、約1万人の中から11人が選ばれました。現在その11人は、「WHITE SCORPION」として活動中。独自のスタイルで新進気鋭のアイドルユニットという事で注目されています。

このプロジェクトでは、最終審査で29人が残りました。ファイナルステージを取材していたのを思い出してみました。「候補生」たちの懸命のアピールは、こちらの心を揺り動かされました。

ステージに登壇する合格した11人のメンバーたち。

「とうとう決まったのか」と取材者である僕も、感慨深いものがありました。そしてこの11人たちのユニット名が「WHITE SCORPION」になり、デビュー曲「眼差しSniper」(これ、本当に良い曲です。スタイリッシュでノリが良く「サイレントマジョリティ」を彷彿させます)の発表も取材しました。光の当たる場所でした。

光があれば影があります。影の部分にスポットライトを当てたのが、このドキュメンタリーです。合宿では全国から候補生114名が集められ審査を受けました。合宿所から途中で去っていく人もいます。それはそれで、彼女の人生であり選択なので尊重するべきです。

しかし、それでも合宿を乗り切ったメンバーたちがいました。ファイナルステージを経て、いよいよ最終審査。前述したように11名の精鋭たちが、「WHITE SCORPION」です。その楽屋裏では――号泣する候補生。それを肩で抱いてなぐさめる候補生。言葉を失うような光景でした。こういった模様がありのまま映し出されています。「ありのまま」という素材を、なるだけ手をかけずに視聴者に届けるものが優れたドキュメンタリーだとすれば、これは秀逸な作品と言えるでしょう。

楽屋裏で号泣していた彼女たち――17人のストーリー

Lemioで18日12時から配信。

このドキュメンタリーはLeminoで18日(金曜)、12時から配信。全五回になります。アイドルに興味がない人でも、「一つのドキュメンタリー動画」として見られる作品です。(文・久田将義 写真@オーバース)