元名門校教師からエイベックスデビューの異色音楽家・大西亜里が「アンティカ音楽学院」始動 高松建設・髙松社長が祝福 坪倉唯子らがアンバサダー就任

「アンティカ音楽学院」が7日、東京恵比寿「EBISUTA」で船出した。

【東京・恵比寿】「クラシックをもっと身近に」――。そんな思いを胸に、音楽家・大西亜里が代表を務める「アンティカ音楽学院」が7日、東京・恵比寿の音響・防音空間「EBISUTA(エビスタ)」で華々しく船出した。教育界、音楽界、実業界から多彩なゲストが駆け付け、会場は祝福ムードに包まれた。

大西は桐蔭学園高校、慶應義塾高校で音楽教師を務めた後、エイベックスからアーティストデビューを果たした異色の経歴の持ち主。教育者としての経験とプロ音楽家としての活動を融合させ、「音楽をもっと身近に」をコンセプトに、新たなクラシック文化の発信拠点づくりに乗り出した。

門出を祝うため、会場には大西と同世代で親交のある高松建設株式会社代表取締役社長・髙松孝年氏も来場。さらに、その縁から、アニメ「ちびまる子ちゃん」のエンディングテーマ「おどるポンポコリン」で親しまれたB.B.クィーンズのボーカリスト・坪倉唯子をはじめ、音楽界で活躍するアーティストらがアンティカ音楽学院のミュージックアンバサダーに就任することも発表され、会場から大きな拍手が送られた。

また、防音・音響設計の分野で高い評価を受ける環境スペース株式会社代表取締役・嶺島伸治氏も登壇。同社はこれまで数多くの防音スタジオや音楽施設を手掛け、壁や天井、窓など細部にまで配慮した音響設計で知られる。嶺島氏は、楽器本来の響きを最大限に引き出す空間づくりについてレクチャーを行い、「演奏者だけでなく、聴く人にも感動を届ける空間づくりが重要」と、その設計思想を紹介。来場者は世界最高峰のスタインウェイが持つ豊かな響きを支える”見えない技術”に熱心に耳を傾けた。

イベントでは、世界最高峰のスタインウェイグランドピアノの下へ来場者4人が入り込み、楽器全体の響きを全身で体感するユニークな企画も実施。大西はベートーヴェンやショパンの逸話を交えながら、「デートでも使えるクラシックの小ネタ」を軽妙な語り口で披露し、「クラシックは難しい」という固定観念を和らげた。

出演者も豪華な顔ぶれ。英国で研さんを積んだフルート奏者・奥野由紀子、ピアニスト・増田香穂、ショパン国際コンクール in ASIA金賞の三浦舞夏、欧州でも学んだ富永峻、劇団四季研究所出身の手塚佳代子、ミュージカル俳優・小宮明日翔、東宝作品などで活躍する田川颯眞らが、それぞれ高い技術と豊かな表現力で観客を魅了した。

小宮と田川は、2027年NHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」で注目される幕末の名臣・小栗忠順を描くミュージカル「地域の歴史を知る歌劇〜小栗忠順〜」にも出演予定。同作品では大西が楽曲プロデュースを担当し、歴史と音楽を融合させた新たな挑戦として期待が寄せられている。

さらに、若手ピアニスト・秋川風雅も存在感を発揮。歌手・秋川雅史を父に持つ音楽一家の一員として知られ、親子三世代による「千の風になって」の歌唱・演奏動画でも話題を集める逸材が、繊細かつ力強い演奏で客席を魅了した。

会場となったEBISUTAは、世界的ニューエイジピアニスト、ピーター・ケイターも利用したことで知られる音楽空間。世界基準の音響設備とスタインウェイの豊かな響きが、演奏者たちの実力を存分に引き出した。

フィナーレは群馬県の銘酒「水芭蕉」で乾杯。音楽、教育、音響技術、そして人と人との縁が交差したアンティカ音楽学院。恵比寿から発信される新たな音楽文化の幕開けに、大きな期待が寄せられている。(文・写真提供@霜月潤一郎)