前山剛久、7・11配信「lovesong」に懸ける“人生の証明” 夢へのリベンジ、その先に描くファンとの未来

初のオリジナル3曲入りデジタルシングル「lovesong」をリリースした前山剛久
俳優からアーティストへ――。叶えられなかった夢への”リベンジ”が、ついに形になる。

前山剛久が31日、初のオリジナル3曲入りデジタルシングル「lovesong」を各配信ストアでリリースした。全曲の作詞を担当し、作曲にも携わった意欲作。俳優として培った表現力を、今度は音楽という形で世に送り出す。

収録曲は「lovesong」「you’re gone」「kiss me」の3曲。「lovesong」と「kiss me」はDear Leon、「you’re gone」はclozzがプロデュースを担当した。

前山は当サイトの独占インタビューで、今作に懸ける思いをこう打ち明けた。
「俳優として活動していた頃から、自分自身の楽曲をリリースすることが夢でした。でも、その夢は道半ばで終わってしまった。だからこそ今回は、もう一度音楽と真剣に向き合い、叶えられなかった夢へのリベンジという思いで制作しました」

本格的な音楽活動のきっかけは、約2か月前から力を入れてきたTikTok LIVE。弾き語りやカラオケ配信を重ねる中で、「オリジナル曲を聴きたい」というファンの声が後押しとなった。
前山は今回の楽曲制作について、商業的な成功を追い求めた作品ではないと強調する。
「実はすごい恥ずかしながらですけど、ファンサービスの一環として始めたっていうのが実は強くて」
ファンから寄せられた期待に応えたい――。その思いが、今回の作品づくりの原点だった。
だからこそ、前山が大切にしているのは売り上げや順位ではなく、作品そのものへの反応だ。
「曲の反応や皆さんの評価を見て、これから先の活動を考えていきたいと思っています」
その上で、今後については配信だけにとどまらない展開も見据えている。
「この作品をきっかけに、実際に皆さんと会えるライブだったり、いろいろな形でファンサービスを広げていけたらと思っています」
今回のリリースはゴールではなく、ファンとの新たな時間をつくるための第一歩でもある。

自身の音楽を一言で表現すると「人生の証明」。
歌詞では「real」と「mental」、「melody」と「story」、「memory」と「remedy」など韻を巧みに取り入れ、「kiss me」では「恋では済まされないよ」が「故意でも済まされないよ」へと変化する同音異義語も使用。言葉遊びとメロディーの一体感を追求した。
「意味だけではなく、言葉の響きやリズムも大切にしました。韻を踏むことでメロディーとの一体感が生まれますし、『恋』と『故意』のように、日本語ならではの面白さも表現したかった。何度も聴いていただき、歌詞にも新しい発見をしてもらえたらうれしいです」

音楽的ルーツも個性的だ。
好きなアーティストはL’Arc〜en〜Ciel、keshi、BIGBANG。最も影響を受けた存在としてhydeの名を挙げる一方、「目標としているアーティストはいません」と語り、自身の人生をそのまま作品へ投影することを大切にしている。

初めて購入したCDは、テレビアニメ「HUNTER×HUNTER」のオープニングテーマとして親しまれたKeno「おはよう。」。学生時代にはL’Arc〜en〜CielのコピーバンドでGretschのギターを手に演奏し、現在まで約20年にわたりギターを弾き続けてきた。

また、俳優時代にはミュージカル出演をきっかけに約3年間ボーカルレッスンを受講。舞台ではダンスも経験し、俳優引退後は韓国でボイストレーニングにも励んだ。そうした経験が、K-POPアーティストを思わせる色気ある歌声にもつながっている。
一方で、創作の源には文学の存在もある。愛読する作家にはシェイクスピアを挙げ、言葉の響きや余韻を大切にする感性を磨いてきた。

作詞を始めたのは約5年前、俳優を辞めた時期だった。
表現することだけは諦めたくない――。そんな思いから言葉を書き始め、今回収録された「lovesong」「you’re gone」「kiss me」の3曲が、自身にとって初めて制作したオリジナル楽曲となる。

一方で、過去のセンシティブな話題については明確に一線を引く。
「一切喋らないです」

歌詞についても、
「そこはなんか別に自分であんまり発言はしたくない。そう感じ取る人がいればっていうだけで捉えていて、あんまり多く語りたくないっていうのは事実なんです」
と、多くを語らない姿勢を貫いた。
現在はファンクラブも無料・有料の2段階で運営。写真集やカレンダーを発売してきた実績もあり、ファンからはアクリルスタンドなど新たなグッズを望む声も届いている。

今回の配信も、そうしたファンとのつながりをさらに深めるための新たな挑戦だ。
ミュージックビデオは渋谷など都内で撮影。
「カメラマンと2人で、本当にミニマムにやった」
と振り返る。

さまざまな経験を重ねてきた前山だが、その根底にあるのは、ファンへの感謝を形にしたいという一途な思いだ。
31日に配信された「lovesong」は、俳優時代に果たせなかった夢へのリベンジであると同時に、ファンへの恩返しでもある。そして、その先にはライブやイベントなど、直接ファンと触れ合える場を広げていく未来がある。
前山が語る「人生の証明」は、一枚の作品だけでは終わらない。
ファンとともに歩み、新たな物語を紡いでいく。その第一歩となる一作に注目が集まりそうだ。(文・写真提供@霜月潤一郎)