野村宏伸の再始動ステージから「24時間テレビ49」へ ギタリスト中野康平が宮城で知った「音楽だけではない」届け方

野村宏伸のステージで演奏する中野康平

ギターを弾くことだけが、ミュージシャンにできることではない。
昨年、俳優・野村宏伸が音楽活動を再始動させたステージ。その舞台でギターを奏でた中野康平が、今度は「24時間テレビ49」の宮城県内メイン会場に立った。大きなステージで演奏する。
ミュージシャンならば心が高鳴る瞬間だろう。しかし今回、中野の胸に残ったものは、演奏を終えた達成感だけではなかった。
「普段とは違う大きなステージで演奏できたことはもちろん、障害者体験を通じて、普段の生活ではなかなか気づくことのできないことを実際に体験し、考える貴重な機会にもなりました」
普段の暮らしの中では、自分が不自由なくできていることを意識する機会は少ない。
だからこそ、自ら体験する。

そこで初めて見えてくるものがある。中野はステージでギターを奏でるだけでなく、会場で障害者体験に参加した。さらに募金活動にも加わった。
「自分自身も楽しみながら、少しでもチャリティー活動に貢献することができたことを嬉しく思います」
この言葉には、今回の出演を単なる〝大舞台での演奏経験〟で終わらせなかった中野の姿勢が表れている。音楽には人を集める力がある。
その音を聴くために人が足を運び、そこで誰かと出会う。そして、普段なら知らなかったかもしれない現実に触れることもある。音楽そのものが誰かを救うこともあるだろう。

だが、音楽によって生まれた場所から、さらに一歩踏み出すこともできる。
「今回の経験を通して、音楽を届けることだけでなく、自分にできる形で誰かの力になることの大切さを改めて感じました
昨年は野村宏伸の〝再始動〟をギターで支えた。
そして今回は「24時間テレビ49」の宮城会場で、演奏の先にあるものを体感した。
一本のギターから始まった音が、人と人をつなぎ、その先にある誰かの暮らしへと想像力を広げていく。
中野康平にとって今回のステージは、単なる出演歴の一つではないのかもしれない。
ギタリストとして何を届けられるのか。
そして、一人の人間として何ができるのか。
その二つを考える、新たな一歩になった。(文・写真提供Ⓒ霜月潤一郎)