田中聖の「復活」にロックの仕掛け人が熱視線 月光惠亮氏が明かした「10年」と再起へのエール
田中聖のステージに感嘆した月光恵亮
「復活」の二文字には、それまでの空白も、その先への期待も込められる。田中聖が11月5日、大宮ソニックシティで臨んだ復活ライブ。そのステージに、惜しみない賛辞を送った人物がいる。音楽プロデューサーの月光惠亮氏である。BOØWY、氷室京介の名付け親として知られ、Jロックシーンを牽引してきた月光氏。近年はデジタルアーティストとして活動する氏が、SNSに記したのは、まず率直な驚きだった。
〈田中聖 a.k.a Jokerの復活LIVE大宮ソニックシティに行ってきました〉
続けて、
〈正直観るまでは知らなかったけど、ここまでヒップホップ!? かっこいい!!〉
数々の音楽家を見てきた氏の目にも、田中のステージは鮮烈に映ったようだ。評する言葉は〈BADASS〉。わざわざ〈Coolよりももっとかっこいい!!って意味〉と説明を添え、〈エンターテイナーとしてはプロだなぁと思いました〉と、その力量を認めている。
もっとも、この投稿で目を引くのは、手放しの称賛に続いて、自らの歳月にも言葉を費やしている点だ。
〈僕も色々あって10年間アートだけに専念して来ました〉
その「色々」の内実には踏み込まず、さらにこう明かす。
〈Soberとして10年アートだけでメシ食えるようになったのもこの2年くらいです〉
音楽の世界で実績を重ねた人物も、表現の場を移せば、すぐに生活が成り立つわけではない。華やかな肩書の陰にある、創作と生計の距離。その実感をにじませたあとに、田中へのエールが続いた。
〈叩かれても叩かれても立ち上がる!! 唯一才能が守ってくれます!! 応援してます!!〉
これはあくまで、月光氏が田中のステージに寄せた信頼の言葉である。同時に、自身が創作を続けてきた年月を振り返る言葉とも読める。
投稿の末尾には〈DON’T LOOK BACK〉〈TRUST NOBODY(2PAC)〉〈TRUST ONLY YOURSELF〉。
振り返るな、自分を信じろ――。感嘆符を連ねた文章には、舞台上の田中に心を動かされた氏の熱が残る。「復活」の先を歩む田中に、音楽の先達から届いたエールだった。(文・写真提供@霜月潤一郎)