プチ鹿島の「余計な下世話」

スポーツ紙で読み解く 安倍首相の口癖「いいね」で「令和」は決まった|プチ鹿島

2019年04月12日 プチ鹿島 令和 安倍首相 忖度 新元号

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 新元号「令和」が発表されたが、3日もしたら情報で満腹状態になった。でも私の好きなタブロイド紙・夕刊スポーツ紙はネタが落ち着いてからが勝負だ。切り口や見方の面白さがそれぞれ問われる。
 日刊ゲンダイは「令和」の令は「命令の令」だと指摘するコラムを載せていた。夕刊フジには「令」は「清らかで美しい」とするコラムが。双方の紙面で対照的だったのである。

 では、「令」の解釈で日刊ゲンダイと夕刊フジが対立するなか東スポはどういう立ち位置だったか。
 東スポの見解は「令和の風俗こう変わる」(4月4日付)という記事でわかった。

《「令」が命令にも使われる漢字であることから、SM業界と「令」の字は相性が良さそう。》

 さすが東スポ、切り口が違う。この記事を読んでからというもの私は「夜の令和...」と無駄につぶやきたくなった。


 さて桜田五輪担当大臣が辞めたが、先週は道路整備を巡る「忖度」発言で塚田一郎国土交通副大臣が辞任した。またしても「忖度」という言葉が注目されたのだ。
 ただ、私が気になった忖度案件はそちらではなく次の記事だ。

《新元号「令和(れいわ)」の選定過程で、安倍晋三首相が「『万葉集』っていいね」と周辺に話していたことが、政府関係者への取材でわかった。首相は早い段階から国書を典拠とする元号を希望していたが、「令和」の典拠となった「万葉集」も、首相の意向に沿う選択だった。》(朝日新聞 4月9日)

 さらにこちらも。

《昨年後半、担当幹部が「国書の専門家にも考案をお願いしています」と報告すると、首相が「いいね」と応じる場面があった。》(毎日新聞4月4日)  

 元号すら忖度だったの? とも思うが、これらの記事にある首相の「いいね」という言葉が気になったのだ。どこかで見おぼえがないだろうか?
 そう、これである。

「安倍首相が『獣医大学はいいね』」愛媛県新文書に記録」(2018年5月21日朝日新聞デジタル)

 安倍首相と加計学園・加計孝太郎理事長が「2015年2月25日」に面会し、獣医学部新設の構想について説明を受けていたという文書を愛媛県が国会に提出した件だ。首相は説明に対して「いいね」と応じたと記されていた。首相は獣医学部の新設は「2017年1月20日」に知ったと国会での答弁していたので矛盾が出る。なので新聞各紙には首相の「獣医大学はいいね」が一斉に報じられた。
 しかし、そのあと加計学園の担当者が「二人の面会があったと自分がウソをついた」と言い出したのだ。首相がいいねと言った面会などなかったと。

 でも最近の元号に関する記事で安倍首相の情報を目にすると、「いいね」は首相の口癖のひとつなのだろうと思う。

 ということは......。

「2015年2月25日」に何があったのか。あらためて気になるのです。新聞記事の点と点を結ぶと想像が豊かになって、いいね。(文◎プチ鹿島 連載『余計な下世話』)

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