タイ政府が10年ぶりに“ゾウの輸出”を再開 決定には日本政府への配慮が 愛護団体が乱獲などを危惧

原則タイに返還、死亡したら象牙をタイに返還。保証金500万バーツ(約1,600万円)を納め、契約違反があったら没収など、営利目的の輸出を未然に防止する規定が目立ちます。

ゾウの部位またはその加工品の輸出についても営利目的は認めず研究目的に限っていることから、象牙の輸出に繋がると一部の動物保護団体がこの規則の施行に反対しているのは誤解だと商務省貿易局長は述べています。

実はタイがゾウ輸出に舵を切った背景には日本政府の要望がありました。2017年に日本とタイは国交樹立130周年を迎えたことから、日本政府が記念事業としてタイからゾウを迎えたいと打診してきていたのです。そこで法務局を含めた関係省庁が協議して今回の決定に至りました。タイが日本との関係を重視している表れだと受け止めることができそうです。

実際にゾウ輸出が再開可能となるのは、輸出許可を出す天然資源・環境省国立公園・野生動植物局が輸出許可手続きに関する告示を施行する今年半ばになります。早ければ今年中にタイのゾウが来日するかもしれません。(取材・文◎赤熊賢)

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