吉本興業グタグタ会見 なぜ岡本社長は失敗してしまったのか
さて、22日14時からの会見。岡本社長は冒頭から涙を流します。「これは誠実に答えるつもりかな」と思いました。が、それからグダグダになっていきます。記者会見の悪例です。質問に「イエス・ノー」で答えられていません。一番ダメなパターンです。「イエス・ノー」で答えられないなら「分かりません」と素直に答えるべきでした。
質問に対して長い前置きをする場合、大体本当のことを言っていないと僕は感じています。政治家、企業の不祥事に対する説明が長い場合、頭の中にクエスチョンマークつけるべきでしょう。
また岡本社長は「テープ回してないやろな」を「テープ回してんちゃうの」とじゃっかんソフトに自分で変換しました。で、これを「冗談」と言いました。また、その後の「会見したらお前らクビ」に関して「関西弁だから強く聞こえたのでは」とよく分からない解釈。
これは通じません。
パワハラは受けた側の感情の問題です。セクハラもそうです。また、関西弁が強く感じ、標準語が柔らかく聞こえるというのも当然あり得ません。東北弁が弱く聞こえ、九州弁が強く聞こえると誰かが言ったとして「どの根拠が?」と反論されて終了です。
ただ、吉本側に同情するのは「宮迫氏、田村氏が始め貰っていないと言った。それでスポンサー、関係各所に説明して回っていたのに、これは無いよ」という感情。確かに勘弁してくれよ、と思ったでしょう。だから「時間をくれ」(「静観しましょう」)という事になるのは分からないでもありません。
ただ、岡本社長はせっかく世間の悪いイメージを挽回する機会だった記者会見に失敗したと言って良いでしょう。土曜の時点で宮迫氏、田村亮氏は世間、芸人、メディアを味方につけました。しかし、日曜に急転直下。松本人志さんが仲裁に入りました。これで岡本社長はいったん救われました。が、岡本社長はチャンスを不意にしてしまいました。