安倍内閣で海外が注目するある人物 「官邸のアイヒマン」とは誰だ!? 身内の登用が大好きな首相|プチ鹿島

《外務省の首相に対する影響力の低下も指摘される。今回の輸出管理厳格化について、外務省で日韓関係を担当するアジア大洋州局は相談を受けなかった。》(読売・8月29日) 

流れを整理すると、外交という分野でも専門家(外務省)ではなく身内の登用がすすむ。やりやすいというメリットもあるだろうがこんな懸念もある。

 《各分野の専門家が長年にわたって蓄積してきた知見が軽視されたり、首相が気に入る情報ばかりが上がってくるようになったりすれば、本末転倒だ。》(朝日社説・9月17日)

さらに、

《首相主導外交の負の側面としては、個人の政治的実績づくりや選挙対策、世論の受け狙いといった内政上の思惑が優先される懸念も指摘される》(朝日・同)

公私混同が心配されているのだ。一方、元外務省主任分析官の佐藤優氏はコラムで、

《官邸主導の北方領土交渉が加速することになろう。》(スポーツ報知・9月23日)

と述べている。「懸案」の進展を目指して首相は側近外交を強めているという解説である。 いずれにしても警察官僚が政権のど真ん中に就いたことになるのだ。「国内の機密情報を一手に取り扱っている」(ゲンダイ)だけでなく、今後は外交まで仕切る。

ゲンダイ師匠の紙面に「官邸のアイヒマン」ネタがさらに登場することは間違いない。北村滋氏のネタ、各紙を楽しみにしています。(文◎プチ鹿島 連載「余計な下世話」)

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