渋谷ハロウィン 周辺小売店に酒類販売の自粛を要請 道路を渡ったコンビニで買えるのに何の意味が?

その際感じたのは、確かに酒の影響もあるかもしれないが、外国人観光客の個々は飲酒していても騒動を起こすようなケースは少なく(当たり前だが)、マスコミで取り上げられるような行動をとるのは、複数の人間が集まったときが圧倒的に多かったのだ。いわゆる「集団心理」であろう。

これらの状況を渋谷に当てはめれば、根本的な問題はやはり集団心理であり、やみ雲に飲酒を禁止すれば済むという話ではないのではないか。条例にしても飲酒禁止、または販売自粛を要請しているエリアはごく一部であり、大都会渋谷では道路一本隔てれば酒類の購入は可能だ。極端な話、飲酒禁止、というか「酔っぱらい禁止」を徹底するなら、該当地域に無数にある飲食店からアルコールを排除する必要もある。

そもそも来年に行われるオリンピックにしても、大手酒類メーカーがスポンサーに名前を連ねている。もし渋谷のようなケースが会場周辺で起こった場合も飲酒禁止、販売自粛を求めることが出来るのか……。

今回の渋谷区のように、「自粛」「要請」と言った同調圧力で、まっとうに営業している販売店を圧迫するような事態が起こる前に、抜本的な対策を講じる必要があるだろう。(文◎鈴木光司)

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