みかじめ料5万円を脅し取った指定暴力団幹部容疑者 追い込まれたヤクザが見せた“決意”

ここでわかるのは、暴力団側が“伝統的”に付き合いがある店に対して、法令を犯しても(店側も罰せられる)支払いの継続を求める決意を持っていることだ。事件は今夏に起こっているが、比較的単純な暴力団犯罪の裏付けがここまでかかったということは、被害者にもなんらかの逡巡があったのではあるまいか。

本サイトでも指摘したが、この条例改正で一番悩ましい立場に陥るのが、店側(被害者側)である。そうならない為には警視庁の守護と覚悟が必要と書いた。この事件が比較的大きくマスコミに取り上げられたのは、警視庁の「守護となる」アピールに一役買う必要があったのかもしれない。

しかし、それにもかかわらず、暴力団側は、「払っていると警察に言わなければいいだけだ。次もちゃんと持ってこい」とみかじめを継続した。これは、暴力団の現状からみると、前に述べた決意、あるいは強い意志を感じる。彼らも、そこまで追い込まれているのであろう。

そんな暴力団の現状を留意しつつ注視したいのが、今年7月、兵庫県尼崎市の路上で知人男性ら2人を殺害しようとした容疑で、10月30日、兵庫県警捜査1課などに逮捕されたH容疑者(24)ら計10人の半グレ集団による事件だ。

参考記事:東京都がほぼ全ての繁華街で「みかじめ料」を罰則対象に 支払った店側にも罰則 都は北九州のように全面対決するつもりか | TABLO