誰も知らなかった亀田三兄弟の苦悩 総括団体JBCと和解決裂! 今、プロボクシング界に何が起きているのか?

嫌がらせを受けていた亀田三兄弟

訴訟の原点となったのは2013年12月に行われた、亀田大毅 VS リボリオ・ソリスのIBF・WBA統一戦でした。

この試合の計量でソリス選手が規定体重を超過したことから、ソリスは勝っても負けてもチャンピオンにはなれないことが決まりました。問題は、亀田選手が勝った場合・負けた場合にそれぞれどうなるのか? がはっきりせず、関係者の「嘘」もあったことから試合後に大混乱となってしまいました。

本来JBCは試合の統括者なのですが、この問題が紛糾すると亀田サイドになぜか責任をすべて押し付けて亀田ジムのライセンスを停止し、実質的に亀田三兄弟が日本国内で選手活動を出来なくなるという処分を下しました。

いわば責任転嫁した上に、嫌がらせとも言うべき罰を与えたわけです。

その結果、オープンしたばかりだった亀田兄弟のジムはやむなく閉鎖。国内での活動が出来な くなったため、海外で試合をしようとすると、今度は海外の統括団体にJBCから書面で横やりが入るといった妨害もありました。亀田三兄弟は、そうしたJBCによる不当な処分や妨害行為によ って被った損害を請求する訴訟を2016年に起こして、3年にわたって戦ってきたのです。

亀田側がJBCに対して請求した金額は6億6千万円。それまで数年間に三兄弟がボクシング興行から得られた収入を根拠にしており、会計士が作成した過去の納税書類などが証拠として提出されており、裏付けがある数字です。

朝日新聞の記事によるとJBC側の資産総額は2018年度時点で620万円。裁判所が提案した和解勧告の金額が4000万円なので、判決ではさらに高額の賠償が予想されます。このままいけば財政破綻は必至の状況です。

 

参考記事:「しくじり先生」で亀田史郎氏が流した涙の意味 | TABLO