座間、猟奇大量殺人事件現場歩いてみた「本当にここが殺人現場なのか」
遺体の処理も白石隆浩容疑者一人でやったという。これも過去の事件の例から言うと考えにくい。埼玉愛犬家殺人事件、北九州監禁事件など二人以上で行っている。「一人目は三日かかり、二人目からは一日でできた」。白石容疑者の今のところの供述だ。確かに、一人でやれない事はない。2006年12月に東京都新宿区、渋谷区で起きた「セレブ妻遺体損壊事件」である。犯人は30代の女性。被害者は夫である男性。女性は夫を殺害後、遺体をバラバラにしてボストンバックに詰めて、町田市の公園に遺棄した。
そういう意味では、やってやれない事はない。が9人ともなると……。何らかの異変に同じコーポの住民は気づくのではないか。が、小田急線沿いにあるコーポは、時おり通る電車の音が騒々しいだろう(写真4)。これが異変を消したのか。
小田急線の線路沿いなので電車が通ると騒音が激しい(写真4)
埼玉愛犬家殺人、北九州監禁事件の例を見るに、殺人現場は他にあるのではないか。またこれだけ人数を殺害し、バラバラにしたのは本当に白石隆浩容疑者一人なのか。過去にそういう事件はない。
が、事件取材を20年の週刊誌記者は、この殺人現場感に異論を唱える。「コーポから白石容疑者の血痕がある訳ですしね。現場が別にあったとして、それをあのコーポに持っていくのは重労働です。確かに二人でクーラーボックスを運んだという説もあるのですが。まだ分からないですが一人でやったんじゃないですか」
・動機の解明
・白石隆浩容疑者の人間性
これがこの事件の最も大きなカギとなる。白石隆浩容疑者は、歌舞伎町の区役所通り入り口で(写真5)、風俗のスカウトをしていた。スカウトには縄張りがあり、白石隆浩容疑者が所属していた会社の受け持ちはそこだった。しかし、スカウト達は白石隆浩容疑者を「印象がない」「そもそもそいた? あんな奴」という具合だ。
スカウトでは道に立てずにいて、ツイッターを通して、風俗にスカウトしようとしたのか。