「むしゃくしゃしてやった」 犯罪を犯した者が語るこの動機の裏には一体どんな心の葛藤があったのか 社会に叩きのめされた放火魔裁判

彼は犯行をたまたま目撃していた人によって現行犯逮捕されましたが、後の警察の取り調べでゴミ集積所に火を着ける直前に自動販売機の横に設置されていたゴミ箱にも火を着けたことを自供しています。

彼には同種の前科もありました。粗大ゴミとして出されていた冷蔵庫に火を着けた事件です。この時の裁判でも、「むしゃくしゃしてやった」と動機を話しています。

彼を犯行に駆り立てた「むしゃくしゃ」は一体何だったのでしょうか?

彼は生まれつき先天性白内障で視野が非常に狭いという障害を抱えています。それでも定時制高校を卒業後は専門学校に通い指圧師として稼働していました。その後、転職し介護の仕事に就きましたがここから人生が暗転していきます。

「介護の仕事を始めてすぐ、入所者に殴られたりするようになって…。あと、同僚からも日常的に殴られるようになりました。人間関係が全然うまくいかなくてそれで退職をしました」

介護の仕事を辞めた時点で年齢は40歳を過ぎていました。さらに退職してすぐに精神的な疾患も発症しました。

 

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