「倦怠感がすごく日に日に弱っていく」 新型コロナ肺炎患者にリアルな実態を聞いた “どういう症状”になれば本当に疑わしいのか!?
――陽性を知った家族や友人の反応はいかがでしたか?
意外とみんな冷静でした。「養生してね」と優しく声かけてくれました。
――病室はひとりですか? 家族などお見舞いの人には会えないのでしょうか?
はい、ひとりです。感染拡大させないための隔離入院なので、わたしに万が一のことがない限りは会えないとのことです。
――対応に当たる医師や看護師の服装はどういった様子ですか?
防護服を着て、防護ゴーグルやゴム手袋をつけています。入室する度に新しいものを装着しているようで、一日に数回、部屋の前でゴソゴソ準備している音が聞こえます。
――隔離での入院生活、不便なことはなんですか?
足りないものがあったら看護師さんたちに買い物に行ってもらえるんですけど、急なことだったので現金を1600円しか持ってきていなかったのが痛手でした。入院が長引いた時のことを思うと不安です。
――退院して社会復帰をした後に不安はことはありますか?
あります。まずは体調を崩すたびに「コロナかもしれない」「また入院しなければならない」と生活や周りへの影響を心配したりすることですね。それから、(ないとは思いますが)自分や家族が嫌がらせをうけたりしたらと思うと不安です。
実際に入院されている方に話を伺うと、咳や熱ではなく倦怠感が辛く日に日に体力が落ちていくのがわかったとのこと。高齢の方の致死率が高い原因もこの辺りから見えてくる。また、ある種「不運」ともいう側面の強い感染であっても、復帰後の差別や嫌がらせをしなくてはいけないのが、他の病気とは違う部分だ。この多くの部分は、私たちの根底にある差別意識にもしっかりと目を向けていかなければならないだろう。(取材・文◎Mr.tsubaking)
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