緊急事態宣言が発令 新宿・歌舞伎町の19時過ぎはゴースト・タウンに… 街には『ポン引き』と『マスコミ関係者』しかいない

そのなかでも特に顕著なのが、リスクが高いと名指しされたバーやナイトクラブなど夜の街だ。一例をあげるなら、小池都知事が重ねて自粛を要請して初の週末にあたる4月3日の金曜日。都心であり最大の歓楽街・歌舞伎町を抱える新宿がわかりやすい。

まず、新宿駅東口にあり新宿の顔とも言える伊勢丹新宿店近辺。新宿通りと明治通りが交差する周辺は、通常の週末なら買い物客や遊興客であふれかえらんばかりになるが、伊勢丹が早じまいしたこともあって、19時過ぎには人通りが極端にまばらになった。中心地でこのあり様なのだからあとは推して知るべしだ。

 

 

一方、新宿夜の顔・歌舞伎町も静寂のなかにあった。筆者が歌舞伎町に入って最初に聞こえた声はさくら通りにたむろするポン引き同士の会話。お仲間に「客はいるかい?」と呼びかけられた初老のポン引きは、「いねーよ!」と不貞腐れたような声で応えた。

初老のポン引きが言うように遊興客はまばらで、いつもならサラリーマンや学生で賑わう通称・えび通りと呼ばれる居酒屋密集地帯には歩く客がほとんどいない……。

 

 

さらに、人気ゲーム「龍が如く」シリーズでお馴染みの歌舞伎町一番街もこれまた人はまばら、むしろ「静寂の歌舞伎町」の画を狙ったマスコミ関係者(筆者もそのひとりだが)の姿が目立つという、なんとも皮肉な様相を呈していた。

今回、非常事態宣言が発令されたことで、この傾向に拍車がかかることは間違いない。感染拡大を避けるために致し方ないと言えばその通りかもしれないが、“名指し”で自粛を要請された側にしてみれば死活問題だ。

 

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