田崎史郎は風俗店が「届出制」であることを知らないのか! 感情論をテレビで撒き散らすのは筋違い 特定業種へのヘイトを止めろ――!

 大マスコミと言えば、こんなこともあった。緊急事態宣言発出後初の週末、大阪の街をレポートする4月9日・デイリースポーツの記事だ。大阪ミナミの閑散とした状況を伝えたあと、休業が多いパチンコ店のなか、“JR新今宮駅周辺”の複数の店舗は営業を継続しいていると報じた。

さらに、開店前の行列の様子や半数程度しかマスクをしていなかったこと、列に並んだ無職の男性のコメントとして「感染者は北新地のクラブに行っているようなお金持ちだけだ。ここらの人間は大丈夫」と記したのだ。当然、ニュースサイトのコメント欄には(男性に対する)非難の言葉が並んだ。

緊急事態宣言下、パチンコに行く人に対し、非難の声を上げる人がいてもそれはおかしくない。しかし、デイリーはことさらJR新今宮駅周辺と狙い撃ちしたようにレポートしている。地元の人ならわかるだろうが、ここは釜ヶ崎(あいりん地区)と言われるドヤ街だ。

そこは、高度経済成長期を支えてきた老いた労働者たちが住む福祉の街でもある。大阪に基盤をおくデイリーがそれを知らないハズはあるまい。いわば国家から取り残された人たちの背景を一切語らず、断片的な切り取りで報じるのは差別的ですらある。あるいは記者たちには、釜ヶ崎に行けば“アナーキー”なコメントが取れる……という期待があったのか? それならなお一層、背景を語ることが大切だ。

ネットメディアに追撃されているとはいえ、まだまだオールドメディアの力は絶大だ。これ以上マズコミなどと揶揄されないよう、いま一度襟を正す必要があるだろう。(取材・文◎堂本清太)

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