殺陣師・アクション監督 硬骨の人・高瀬将嗣監督逝く けれん味のないビッとした人でした |久田将義

「実話GON!ナックルズ」(現・「実話ナックルズ」)月刊創刊から、高瀬監督には執筆の面でお世話になりました。たびたび、波濤流の演技披露にも招待して頂いたり、演劇(新選組がお好きだったと思います)も観覧させて頂きました。

常に、ビっとしていました。姿勢もそうですが、話す言葉一つひとつがけれん味のない人でした。カッコ良かったです。しかし笑顔を絶やさない人でした。特に、僕のように外部の人間には決して、怒りの感情を出さない人でした。

一度だけ、印象に残っている事があります。高瀬監督の地元、府中で飲もうとした時。2人で飲み屋に行く途中、客引きがしつこく声をかけてきました。すると、

「おい。府中でふざけた真似をするな」

と一言。客引きはその迫力に押されて消えていきました。そう言えば高瀬監督の学生時代は大体が写真の真ん中で写っていました。学ランはハイカラーに中ランだった気がします。

最近もよく「芸能界・芸能人のここだけの話」を僕に送って頂いたり、僕も「この芸能人て本当に不良なのですか」と質問したり。それに対してユーモアを交えた、率直な答えをよく頂いておりました。

この頃、ツイッターの更新が滞っていたので、高瀬監督にDMで無駄話を送りました。いつもなら、すぐ返信をする律儀な方ですがなかなかかえってこないので心配をしていました。電話をかけてみようと思った矢先の訃報でした。

もっと、色々と話したい事がありました。高瀬監督、有難うございました。安らかにお眠りください。また天から非才な僕にご指導をお願いしたいです。(文◎久田将義 TABLO編集長)

 

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