大阪・ミナミでぼったくりグループが摘発 半グレ集団が巻き上げた被害総額は氷山の一角か

一方、地方の大部分を占める中小都市の繁華街は、すべてとは言わないが、都市部に比べればぼったくり被害が起きる確率は少ない。なぜなら、都市部のように客が流動的でたとえ摘発されても箱の名前だけを変えればいい、あるいは箱を変えればいいという場所とはまったく異なるからだ。これらの店の客はさして多くない常連が中心で、店側としてみれば、その客を育てない限り利益が見込めないからである。

そうなると、やはり危険ゾーンとなってくるのは、ミナミ同様の大繁華街(名古屋、福岡、札幌など)かミナミ以上の歌舞伎町のような繁華街となってくるワケだが、現状を見ている限り少なくとも歌舞伎町では、今回問題になったようなけた外れの被害は起きてはいないと思う。

もっとも、相も変わらず一定数のポン引きやアフリカ系外国人などの悪質キャッチはいるのだが、現在、歌舞伎町ではしつこいくらいに、アナウンス、看板で注意喚起し、各種公共機関のHPなどでもぼったくり注意報が出ている。それでもぼったくりに遭うというのは、大型台風の最中に川岸や海辺にいくようなもので、正直、自己責任のそしりは免れないであろう。

今後、2020年の東京五輪を控え、なおかつ皇居や国会がある首都機能ということを考えると、ミナミのような半グレの跋扈を警視庁が許すとは思えないが、それでも物事に100%はない。年末気分に浮かれるのも結構だが、繁華街の「魔物」に飲み込まれないよう、留意をしておくことが肝要だろう。(取材・文◎鈴木光司)

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