SNSが社会を動かす時代 ズレた発言をする「その他大勢」の人たち 誹謗中傷を受ける人たちの気持ちとは?

これに対し、改正を進めたい側からは「政治を知らない歌手は、政治に口出しをせず歌だけ歌ってろ」といった反論。さらにそれに対し、その他大勢も加わって「知らなくても口出しをしていいのが政治」といった主張が多く見られました。私も確かに、知らなくても口出しをしていいのが政治だとは思います。

しかしここで、私は「その理論だと、歌手じゃない政治家は、歌がいいとか悪いとか言うなよ」と思っていました。もっと言うなら「料理人でもないなら、飯の美味い不味いにも言及するなよ」と思っていました。けれども、そうした意見は寡聞にして全く見ることがありません。

社会は、人がそれぞれがの役割を果たし、お互いに補完しながら成り立っています。「知らない者は口を出すな」という態度は、それを壊すような考え方です。知らない者からの、称賛・指摘・批判・無視をしっかり見ながら、役割を高めていくのが成熟した社会だと思うのです。

 

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別の話題では、その批判が誹謗中傷にまでなりました。ここでも、その他大勢の意見が気になります。

亡くなった木村花さんのSNSには、多くの誹謗中傷が投げつけられていました。一方で、木村さんを応援する人たちからは「あんなコメント、気にしないでいいからね!」という擁護の声が多数。

私も、他の方に比べれば大したことはないものですが、誹謗中傷の的になったことがあります。その時にも、応援してくださる方からは「あんなコメント、スルーしましょう!」と励ましの言葉をいただきました。

お気持ちだけはありがたく頂戴しましたが、この「気にしないで」は、誹謗中傷を受けている側との大きなズレがあるように感じます。

このような励ましをくださる方は、誹謗中傷コメントを「今飛んできている弾」だと思っています。しかし、実際のところそれは「すでに当たってる弾」なのです。

 

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