「早く財産を引き渡せ」 息子が母親を殴打し三度目の逮捕 それでも息子をかばう母親 虐待は繰り返される…|裁判傍聴

二度の逮捕にも懲りず、彼はまた母親から金を奪おうとしていました。

彼は福祉施設にも何度も電話をかけ生前贈与の申し入れをしています。生前贈与の手続きは本人でないと出来ないため断られましたが、その時に彼は電話でこんなことを言っていました。

「早く母親に死んでほしい」

「早く財産を引き渡してほしい」

彼の暴行が発覚したのは福祉施設にかかってきた母親からの電話がきっかけでした。その用件は「福祉施設に預けている財産の一部を引き出したい」というものでした。電話に出た職員はこの家庭の事情を知っていたため

「それは息子さんに頼まれてのことですか?」

と確認をすると

「そうなんです。息子に言われて…」

という返答が返ってきました。この時です。何かを叩く音とともに

「痛いっ!」

という母親の悲鳴が聞こえました。この時のことを彼は

「自分の指示で電話をしてることは言わないように言ったのに母がそれを守らなかったので、頭にきて殴ってしまいました」

と話しています。職員は母親の悲鳴を聞いてすぐに110番通報しました。

 

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検察官の質問は怒りが滲み出ているものでした。

――あなたは自分のお母さんを財布だとでも思ってるんですか?