なぜ…4人の子どもを育て上げた母親が万引き 独立した子どもたちも知らなかった秘密 全てを失ってしまった母親の姿|裁判傍聴

食品スーパーで豚肉や卵など5点、販売価格合計1357円をショルダーバッグに隠して精算を済ませることなく店を出たところを私服警備員に現行犯逮捕されたのです。この時、彼女の所持金は1344円でした。

母親が逮捕されたという連絡を受けて身元引き受けのために警察署にやって来た次男は、そこではじめて母親がどういう状況で暮らしていたかを知らされました。

生活保護費の受給日まで1週間以上あるにもかかわらず彼女の家の冷蔵庫には食べ物は何もありませんでした。口座にはお金がなく、犯行時に持っていた1344円が全財産でした。洗濯機は壊れていて動きません。さらに家賃も払えず滞納していると聞かされました。

彼女は犯行動機について、

「外食も娯楽も一切せずに倹約してやってましたけど、お金が足りなくなって、やってしまいました」

と話しています。

このような生活をしていれば、贅沢はできないにせよ生活保護費できちんと生活はしていけるはずです。

彼女の生活を破綻させた原因、それは長男の存在でした。

参考記事:「ホームレスの方がマシ」 施設を飛び出し、万引きで逮捕 男が裁判で語った生活保護施設の実態とは?