ケンカ最強の漫画家は誰だ!? 一位はヤンキー漫画の代表作を描いた、あの先生! 常に「武器になるモノを確認」する武闘派?

●高橋ツトム先生

元上司で『ティーンズロード』(ミリオン出版)の編集長だった比嘉健二さんが僕に教えてくれたのが『爆音列島』(「月刊アフタヌーン」)。「ほぼリアルだから見てみな」と言われ読んだのですが、かなりリアルです。東京・大田区を中心に暴れていた「ZERO」(漫画上ではZEROS)が主人公のいたチーム。暴走族の取材をしていればすぐわかるようなチーム、例えば「ブラックエンペラー」「極悪」等々や、人物も僕の知己・取材相手だったブラックエンペラー総長が登場してきたりで、かなりリアルでした。作者の高橋ツトム先生の体験をそのまま描いているのではと推測できます。従って、喧嘩もこなしてきたでしょう。

●板垣恵介先生

格闘家漫画家と言えば板垣恵介先生。この間、総合格闘家朝倉未来選手とのスパーリングをYouTubeでも見たのですが、とても還暦を超えているとは思えない動きでした。さすが自衛隊出身でもあり、『グラップラー刃牙』を世に出した漫画家です。

●森恒二先生

『ホーリーランド』(「ヤングアニマル」)の森恒二先生。以前、関東連合の某幹部に取材した際、「読んでいましたよ」と言っていたので暴走族にも愛読されていたのかと感心した覚えがあります。内容は、イジメられっ子の主人公の成長物語ですが、格闘と喧嘩は違うという事を主張されているような印象を抱きました。また、作品中では「竹刀を持つと三倍段になると言われている剣道と対決したら」といったことにもチャレンジしています。ご自身、格闘家との親交も深く格闘技をやっていることから弱い訳がありません。

●南勝久先生

僕が『実話ナックルズ』で編集長をしていた時にインタビューを掲載した、『ナニワトモアレ』『なにわ友あれ』(「週刊ヤングマガジン」)の作者・南勝久先生を挙げたいと思います。現在では『ファブル』がヒットしている事で知られています。

『ナニワトモアレ』は大阪の環状族(暴走族とは異なり、関東の不良少年文化と違うのだなと勉強になりました)のストーリーです。インタビューではご自身の体験を元に描いていると仰っていましたし、単行本でも同様の事を記しています。ちょうど主人公のチームと対立チームの大規模な喧嘩「通称・一か月戦争」が掲載されていた際に、インタビューを申し込み、南先生の地元であり仕事場の大阪・岸和田に伺いました。

南先生の外見は、一言で言えばごついのですが、大変気さくで親切な方でした。気を遣われて焼肉をご馳走して頂いたのを覚えています。また実際の環状仕様の車に乗せて欲しいとこちらがお願いしたら、「いいですよ」とばかり乗車させて頂いたのがインパクトあり過ぎでした。

物凄いスピード。そして車高が低いので地表を走っているような体感で、漫画での主人公の「グっさん」が初めて環状仕様の車に乗った時と同じ反応をしてしまいました。正直、怖かったです。

またご自身、ボクシングをやっておられ、リングも仕事場近くにあり、不良少年がそのまま大人になったかのような人でした。
そして僕が本当に感心したのが休載がない事。恐らく南先生は連載が開始されてからは、一回も休載していないのではないでしょうか。で、あるならば「鉄人」です。何回か連載したら編集者から体調を気遣って「再来週、休みましょうか」というケースもあるのですが、多分、南先生は『ナニワトモアレ』『なにわ友あれ』と『ファブル』も休んでいないような気がします。凄い事です。オスとして強いのでしょう。

 

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