幽霊が守る門をくぐって都内屈指の読書スポットへ… 妖怪博士の図書館が一般公開されていた!

その一角にある「絶対城」が最高の読書スポットなのです。

まず気になるのが「絶対城」という名前。これは井上円了が「万巻の書を哲学界の万象(あらゆる思想や物事)に見立て、それを読みつくせば哲学の「絶対的に秀でた境地」に到達できるとしたことに由来します。今から100年以上前の大正4年に完成した木造2階建ての建築で、外壁や屋根は鉄板で覆われた独特な佇まいをしています。

これまで、一般公開はされてこなかったこの建物が現在、限定的な日程で一般の人にも解放されているのです。

 

 

城内に入ると、東アジアと日本の中間のような不思議な雰囲気を持った空間で、奥の壁面に掲げられた「絶対城」という掲額が印象的。

 

 

左右には、かつて約2万1千冊にもおよぶ円了の蔵書がびっしりと並んでいたと言いますが、現在は円了の哲学に関する本の他、一般の本が収められていて公開日には自由に読むことができるのです。

 

 

掲額の下に鎮座する石像は、円了が世界の4大聖人の1人とした孔子像が祀られています。

 

 

オススメの読書スポットは、急な階段をのぼった二階。観念脚と呼ばれるこの空間は、吹き抜けになった一階の上部に回廊のように巡っています。窓からの木々に彩られた穏やかな陽光が差し込む場所に、畳が敷かれゆっくりと読書に耽ることができるのです。

 

 

二階の一角には「婦人閲覧室」とかかれた桟敷も用意され(現在は入室不可)、往時にはここで女性が読書をしていた様子が偲ばれます。

 

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