業界暴露話 あなたが量販店で買った靴、そのほとんどが「本物ではない」理由
さらっと読み流してしまいそうだが「独自商品」だから、アディダスの定番「SUPERSTAR」「STAN SMITH」なども、メーカーの正規品とは使われている素材やデザインのディティールが違う。「高品質・低価格」をうたってはいるが、本革が合皮になっている場合さえある。同じブランドの同じモデルとして販売されているが、実際は「違う」商品。質が低いから価格も安いし、安っぽく感じるのだ。
もちろん、ABCマートで販売されているすべての商品がメーカーと共同開発された「独自商品」だけではないだろうが、一般の素人にその判別は難しい。YouTubeに比較動画が数多くUPされているので、気になった人はそちらを参照してほしい。
【比較動画】必見! スタンスミス、と、スタンスミス 何がどう違うのだ!?【ABCマート】
しかし、なぜこんなにも消費者を混同させるようなことになっているのか。
ブランド側にとっては、自社の直営店舗を全国津々浦々に展開するのはリスクが高い。消費者にとっては数多くのブランドから比較検討できる量販店のほうが便利。量販店は大量の仕入れと引き換えにコストを下げたい。ゆえにこの構造が成立する。コンビニのPB(プライベート)商品に例えるとわかりやすいかもしれない。
メーカーと量販店は、お互いに利益があるため、正規品と「独自商品」の違いをわざわざ消費者に説明したりしないのだ。