野党オールスターが実現した平成・民主党 今見ると凄いメンバーです 自民の支持率低下だが野党も伸びないのが世論

かくしてタジタジの与党を追及する民主党議員、といったイメージが完成し、「オールスター内閣」の誕生に至るのだ。この時は連立内閣として社民党と国民新党も加わった。この内閣の主だった面々を振り返る。

鳩山由紀夫(総理)
菅直人(副総理・経済財政政策特命担当大臣)
小沢一郎(幹事長)
仙谷由人(官房長官)
原口一博(総務大臣)
岡田克也(外務大臣)
藤井裕久(財務大臣)
長妻昭(厚生労働大臣)
前原誠司(国土交通大臣)
亀井静香(内閣府特命担当大臣・金融)
福島瑞穂(内閣府特命担当大臣・少子化対策等)

これらの人々は総選挙の前に多数メディアに登場し、自民党を厳しく追及した。だからこそ我々愚民は彼らの発する言葉一つ一つに感激し、民主党を支持した。そして蓮舫氏や枝野幸男氏といった若きスターも登場し、民主党は我々の希望となった。

この空気感が当時の政権交代に至った経緯である。

そして今はどうか? 残念ながら、あの時ほどの熱気は野党に対してはない。「オールスター内閣」は確かに名前がすぐに浮かぶほどのビッグネームが続出したが、今の立憲民主党・国民民主党には当時の民主党ほど(イメージ的に)期待できる政治家が見られない。

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ちょっと今回の衆院選、自民党、また勝つのでは……という予感がビシビシと湧いてきている次第である。政治の緊張感というものは、一時期の良き政治をもたらす。だから政権交代は時々あるべきなのに日本は一切変わらない。アメリカのように案外交互に政権が変わる方が国民にとって良いのでは。
今回も与党は「まぁ、ワシらの勝ちだなw」的高笑いをもはやしているように感じられる。そういう意味では2007年参院選、2009年衆院選は案外奇跡の選挙だったのでは。(文@中川淳一郎 連載「俺の平成史」)